【訪問日:2015年12月】
今日は島根県の道の駅「津和野温泉 なごみの里」でお散歩です.
山陰の小京都と言われる津和野.この道の駅には「外国人のお客さんも来るんですよ」と話してくれたのは支配人の朱山肇さん.道の駅の施設や売店のおすすめ商品について詳しく教えてくれました.
お忙しい中ありがとうございました.
「津和野温泉 なごみの里」には温泉,レストラン,売店,体験コーナー,ガーデン(バーベキュー)などがあり家族みんなでのんびり楽しめる施設です.
こちらが体験コーナーです.
地元の講師さんの指導のもと竹細工づくりや土人形の絵付けが体験できるようです.2-3時間コースから1日や2日間体験までとかなり本格的な作品を作ることができるようです.この日も作業をしている職人さん(!?)がいました.
温泉 あさぎりの湯
単純放射能冷鉱泉でラドンを多く含んでおり,新陳代謝を促す効果があるそうです.
日帰り温泉施設には和風と洋風の2タイプがあります.木曜日が休館日なので,金-水の週替わりで男女の湯が入れ替わります.洋風と和風両方を体験できるということです.洋風の方にはジャグジー,和風の方には樽風呂があります.洋風浴場は大きな窓で眺めが良さそうです♪ 和風の樽風呂は酒樽をイメージした檜風呂のようです.また,和風浴場には岩造りの露天風呂があります.脱衣所にはドライヤーや紫外線殺菌済みの櫛なども設置されていて設備も清潔でした.
予約をすれば家族風呂も利用することもできます(入浴料+1時間1000円).転倒防止用の手すりが設置されているなどバリアフリーの設計となっていました.
温泉には休憩室もあります.60畳の無料休憩室だけではなく,有料で借りられる貸切休憩室があります.個室では宴会もできるそうです.
物販 みち草
室内の販売施設では,お菓子やお酒,陶器などの雑貨,パンや野菜など数多くの品を扱っていました.野菜コーナーでは白菜,ネギ,小松菜,カブなど旬の野菜を扱っていました.ほとんどの野菜が個別包装されていました.お散歩をしている《ころ》よりも大きなシイタケも見つけましたよ!!
こんなに大きいの,お腹に入るかなぁ!?
津和野名物もいろいろ扱っています.
【源氏巻】
源氏巻とはどら焼きの外側ようなカステラ生地で餡をくるりと巻き,平らに焼いた和菓子です.江戸時代から作られているという歴史のあるお菓子です.源氏巻には“餡”の代わりに“小判”を入れて渡したというエピソードがあると教えてくれました.お代官様・・・という感じでしょうか.
「津和野温泉 なごみの里」では5社の源氏巻を扱っているそうです.
程よい甘さとしっとりした食感が自慢の「山田竹風軒本店」.一口サイズの源氏巻もありましたよ.「ことぶきや」の源氏巻は工場での直売と道の駅だけでしか販売していないのだとか.保存料や防腐剤を使用していないそうです.3本セット(こしあん・白あん・抹茶あん)の源氏巻がありましたよ.「峰月堂」の源氏巻は食べやすいように三等分されているそうです.また1/2サイズの源氏巻もありました.「開正堂」は町内で最初に「つぶ餡」を始めたのだとか.伝統を守りつつ新たな味にも挑戦し,柚子あんや白つぶあんといった種類を販売しています.
それぞれの和菓子は,綺麗な箱に入っていたり,すぐに食べられるような包装だったりと,味(餡の種類)だけでなくパッケージも様々です.いろんな会社のいろんな源氏巻を楽しめます.ちなみに津和野で源氏巻を製造している会社は9社ほどあるのだとか.包まれている餡だけではなく,生地の素材の配合,焼き加減,巻き方(形)などそれぞれの店の伝統があるようです.食べ比べをしてみたいですね”
源氏巻を製造,販売するお店については津和野観光協会の和菓子・源氏巻(http://tsuwano-kanko.net/category/buy/wagassi/)をご覧下さい.
【豆茶】
河原決明(かわらけつめい)という植物を使っています.河原決明は河岸の砂質地に生えるマメ科の植物で,細くて硬い茎が50cm程になるそうです.茎葉を干して刻み,焙じます.まめ茶は地方によって呼び方が異なり,“ねむ茶” “まめ茶” “はま茶”などとして古くから日本茶の代わりに飲まれているそうです.
「津和野温泉 なごみの里」では源氏巻と同様に複数の会社のお茶を販売していました.なかには“ざら茶”と書かれた商品もありました.この名前を使えるのは「香味園 上領茶舗」だけなのだそうです.パック入りのものやブレンドした茶葉があり,など好みに合わせた商品を購入できますね.
豆茶は健康茶として注目を集めています.津和野の方言で「まめになる」とは「健康になる」ことを意味しているそうです(まめ茶の秀翆園).
香りが特徴的なお茶で,暑い季節には冷やして飲んでも美味しいのだとか.
まめ茶アイス(386円)があったので食べてみました.
もちろん,津和野産のカワラケツメイを使っています.パッケージには「大人の、アイスクリー ム」と書かれていました.開けてみると...茶色です! イメージしていた色と違ったのでちょっとびっくりしました.味は,甘すぎずアイスなのにすっきりした感じです.あずきのような味で...烏龍茶のような香りもする!? でも,それって“色のせい”かもしれません”
【地酒】
島根県の企業,3社が製造する地酒も扱っています.「株式会社財間酒場」のお酒“鴎外の郷”,「古橋酒造株式会社」のお酒“初陣”,「華泉酒造合資会社」のお酒“津和野の地酒大吟醸”など200年以上の歴史・伝統をもつ酒蔵のお酒を取り扱っています.それぞれ2-3種類,販売していましたよ!
レストラン あかね雲
レストラン前で,大きないなり寿司を見つけました.なごみいなり(500円)はレストランで食べても良いですがパック代30円で持ち帰りも頼めます.焼き鯖,葉わさびが入った稲荷とのこと.早速いただきます♪
大きさが伝わるでしょうか!?
販売当初は大きいままにしていたそうですが「食べやすいように切りました」とのことです.揚げの味付けが控えめでそんなに甘くないので,大きくてもぱくぱく食べてしまいました.ほんのりと鯖の味を感じましたよ.
【津和野 さば街道】
レストランには「七浦めぐって魚がなけりゃ、銭金もって津和野にござれ」とかかれた旗がたっていました.日本海に面した7つの港(高津,飯浦,江崎,須佐,宇田郷,奈古,萩)になくても,津和野にはあるというわけです.なぜ山里の津和野で魚を買うことができたのでしょうか!??
1624年頃に二代津和野藩主・亀井茲政の仰せによって魚町(うおちょう)が開設されました.藩の手厚い保護のもとで魚を扱う店や宿場が軒を連ねる通り魚町は発展していきました.しだいに七浦から津和野に通じる道ができ,それが「さば街道」と呼ばれるようになったそうです.鯖は津和野の食文化や催事ごとと関わりの深い食材です.現在では「新・さば街道」として鯖の食文化を受け継ぐ取り組みが行われているそうです(「津和野町観光計画」).
道の駅のレストランには鯖街道御膳という焼き鯖定食もありましたよ♪
【来ら丼】
レストランにはこんなメニューもありました.
ドイツ料理のシュニッツェルと津和野野菜やわさびを組み合わせた丼です.
土地のものを組み合わせて新しい丼を作るという企画「来ら丼」をきっかけとして生まれたメニューで,ドイツに留学していた森鴎外の出身地,津和野とベルリンのコラボレーションです.ベルリンと津和野町は姉妹都市関係にあります.地域の食材を生かした料理「来ら丼」.津和野では地元の子供たちが“地元料理”を知るきっかけになっているそうです(津和野時間 T-time,2013).
「来ら丼」の取り組みは他の自治体でも行われているようです(参考URL:http://koradoncommittee.blog.fc2.com/).
道の駅スタンプ
道の駅の施設全体がデザインされています.もう一種類ありました.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
名称 | 津和野温泉 なごみの里(島根県-17) |
住所 | 島根県鹿足郡津和野町鷲原イ256 |
アクセス | 県道13号線沿い(主要地方道萩津和野線) |
公式サイト | http://nagomi-nosato.com/ |
ポイント | 長さのある“源氏巻”と“いなり” |