【訪問日:2015年2月】
今日は大阪府の道の駅「近つ飛鳥の里・太子」でお散歩です.
売店のある駅舎は工事中でした.
道の駅「近つ飛鳥の里・太子」は大阪府の東南部に位置する太子町にあります.町のシンボルである「二上山(にじょうざん)」の麓は奈良県との県境になっています.
「近つ飛鳥の里・太子」のある国道166号線は大阪と奈良を結ぶ重要なルートですが,この道が重要なのは現代だけではありません.国道166号線,竹内街道(たけのうちかいどう)は難波と飛鳥京を結ぶ“日本最古の官道(国道)”です.二上山の南麓に作られたのは7世紀のはじめで,飛鳥時代に推古天皇によって整備されました.そのことは日本書紀にも記されているのだとか.遣隋使,小野妹子はこの道を通って中国大陸へ向かったそうです.また江戸時代には堺と大和を結ぶ街道として栄えました.
文化を伝えたこの街道は古くから重要な役割を担ってきたのです.
売店
外は工事中ですが,しっかり営業しています.
小さな道の駅ですが,野菜や果物,お土産用のお菓子やお酒などを扱っていました.
水菜も大根も100円! こんなにたくさんの量で100円は安いですね”
太子町産のお米(ヒノヒカリ)も販売していました.土日祝日には地元の特産品や農産物がならぶ「わいわい朝市」を開催しているそうです.
こちらはお土産にもよさげなお酒やお菓子のコーナーです.
ワインをよく見ると...
『太子ワイン』と書いてあります.太子町は大阪でも有数のぶどうの産地です.6月から9月には様々な種類のぶどうが店頭に並ぶのだとか.冬は果物のぶどうを買うことはできませんが,ワインなら買って帰れます♪
お散歩をしたのは2月だったので,みかんを買っていくお客さんが多くいました.みかんはぶどうと並ぶ太子町の特産品です.
「上の太子観光みかん園」は近鉄南大阪線沿いの丘陵に広がるみかん園で,関西では最大規模なのだとか.植えられているみかんの木は1万本以上あるそうですよ!!
「近つ飛鳥の里・太子」の売店で,こんな商品を見つけました.
みかんソースです.爽やかな感じのソースなのかな!? ドレッシングではなくソースへの加工は珍しいですね” りんごはソースに入っているイメージがありますが,みかんもソースを美味しくするフルーツなのですね.あ”大阪産(もん)のマークが付いてる♪(道の駅「かなん」の思ひで…参照)
こちらもお土産になりそうなお菓子です.
太子町ならではの最中ですね”
売店では,お漬物や切花も販売していました.食堂のような施設はありませんでしたが,コーヒーやジュースを提供しているスペースもありました.
近くの観光スポット
太子町の“太子”はもちろん“聖徳太子”に由来します.冠位十二階の制定や十七条憲法の作成など日本史において重要な人物として習う聖徳太子のゆかりの地なのです.道の駅「近つ飛鳥の里・太子」にはこんなパネルが設置されています.
《わん》と《ころ》そろって記念撮影です.どこにいるか探してくださいね”
聖徳太子ゆかりの町には古墳や史跡が集まっています.
【太子町立太子・和みの広場】
「近つ飛鳥の里・太子」から車で6分くらいの場所にあります.叡福寺の東隣に位置しています.
この広場は自然保護と歴史・文化学習の場としての活用を目的として町が整備した広場です.お散歩をした日はゲームを持った子供たちが集まっていました.敷地内には尼ケ谷古墳石室を移築復元したものや聖徳太子墓石室模型が展示されています.
こちらが,聖徳太子の墓の模型です.聖徳太子のお墓はこの広場の近くの叡福寺(えいふくじ)にあるそうです.
【叡福寺】
こちらも道の駅「近つ飛鳥の里・太子」から車で6分くらいの場所にあります.叡福寺の前には「太子前」というバス停がありました.永福寺は聖徳太子の墓前に営まれた寺院であり,聖徳太子の墓を守護するために推古天皇によって建立されたと伝えられています.
この立派な南大門を入り,さらにまっすぐ進むとあるのが聖徳太子御廟です.境内は広く,聖徳太子御廟にたどり着くまでに多宝塔や二天門があります.
多宝塔は国の重要文化財に指定されています.叡福寺は織田信長の兵火によって焼失しましたが,江戸時代に入り再建が進んだそうです.
境内の北側にあるのが聖徳太子の墓とされている「叡福寺北古墳」です.
日本書記によると,推古29年(621年)に亡くなった聖徳太子は,磯長の地に葬られたそうです.お墓は円墳で母君,妃とともに3人の棺が収められていると伝えられています.そのため「三骨一廟」とも呼ばれています.
聖徳太子のお墓「叡福寺北古墳」は現在,宮内庁の管理下に置かれています.
【好月堂】
道の駅「近つ飛鳥の里・太子」でもらった太子町マップによると『太子最中』を製造しているお菓子屋さんは近くにあるようです.行ってみることにしました.
道の駅「近つ飛鳥の里・太子」から車で10分くらいの場所にあります.
和菓子製造が中心のようで,静かな店内でしたが,購入することができます.10個入りや15個入りなど箱入りの最中もありますが,ひとつだけでも購入できます.
太子町立中学校社会学部の方々が取材,編集,印刷まで手がけた太子町を紹介する冊子「太子チャンネル」(2015年1月)では町の特産品『太子最中』の特集が掲載されていました.太子最中ができたのは約30年前のこと.太子町の“特産品”と呼べるものを作って欲しいとの依頼から生まれた和菓子なのだそうです.
手作りの餡は珍しい緑色.さっぱり系の柚子餡です.食べてみるとゆずの香りを感じます.グリーンの餡の中には豆が入っていました.「太子チャンネル」によるとこの豆は太子町の特産品であるブドウをイメージしたものなのだとか.粒餡なのではなく,グリーン餡の中に黒い豆が入っているのはブドウを再現したからなのですね”
好月堂は月曜日と第3火曜日が休みだそうです.太子最中だけではなく,二上山がパッケージに描かれた最中などお土産にぴったりの商品も販売していましたよぉ.
道の駅スタンプ
優しそうな太子のスタンプです.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
名称 | 近つ飛鳥の里・太子(大阪府-02) |
住所 | 大阪府南河内郡太子町大字山田2265-1 |
アクセス | 国道166号線沿い |
関連サイト | http://www.kkr.mlit.go.jp/road/michi_no_eki/contents/eki/o02_chikatuasukanosatotaishi/ |
ポイント | 「聖徳太子」ゆかりの地 |
太子町観光・まちづくり協会WEBサイト:http://www.taishi-kankou.jp/index.cgi