【訪問日:2015年2月】
今日は大阪府の道の駅「かなん」でお散歩です.
建物の写真を撮り忘れてしまいました...「かなん」には加工品を中心に販売する室内の売店と農産物を販売する外の売店がありました.農産物を販売する「かなん」は「なにわの伝統野菜」の販売を行っています.
【なにわの伝統野菜】
江戸時代に「天下の台所」と呼ばれていた大阪には食文化を支える独自の野菜がありました.しかし野菜の生産性向上を目的とした改良や食生活の変化に伴い,これらの伝統的な品種は栽培されなくなったり一般に流通しなくなったりしました.
そのような現状のもとで,大阪府や各地の農業者は伝統野菜の価値を見直し,保護・継承に取り組み始めました.2005年に始まった,なにわの伝統野菜認証制度では,大阪府に申請することで,野菜やその野菜を原料とした加工品に認証マークを表示することができます.
そうは言っても,どんな野菜でも良いわけではありません! 「なにわの伝統野菜」として認められるには基準があります.
1,100年くらい前から大阪府内で栽培されてきた野菜.
2,苗や種子などの来歴が明らかでそれらの確保が可能な野菜.また大阪独自の品種であること.
3,府内で生産されている野菜.
(大阪府ホームページ「なにわの伝統野菜」参照)
「なにわの伝統野菜」と認められているのは毛馬胡瓜(けまきゅうり),田辺大根(たなべだいこん),芽紫蘇(めじそ),天王寺蕪(てんのうじかぶら),服部越瓜(はっとりしろうり)などです.読み方が難しい野菜たちですね”
「JA大阪中央会」の大阪の農業には17種類の野菜が「なにわの伝用野菜」として掲載されています.
では,「かなん」の農産物販売施設を見てみましょう♪
物産販売所
まず見つけたのは,こちらの伝統野菜.
田辺大根(たなべだいこん)です.田辺地区の特産品で白色の円筒形をしています.下の方が少し膨らみ丸みを帯びていることが特徴です.肉質が緻密な田辺大根は煮物にするとより一層甘くなるのだとか♪ 収穫時期は11月から1月です.
田辺大根で作った切干大根も販売していましたよ!
右の写真は「なにわの伝統野菜」である毛馬胡瓜(けまきゅうり)を使ったお漬物です.長さが30cmの毛馬胡瓜は全体が緑色なのではなく約3分の2は淡緑白色をしています.食感が良いのでお漬物に向いているそうです.収穫時期は6月から8月ですが,加工品になっていればいつでも味わうことができますね” この商品は室内の売店で販売していたものです.
次に見つけた伝統野菜は「金時人参(きんときにんじん)」です.
昭和初期までは“大阪人参”と呼ばれていたのだとか.細く深紅色が特徴的ですね” 肉質は柔らかく甘味と香りが強いのだそうです.写真をよーく見ると...“ねぎ”と表示されていますが,この色は間違いなく金時人参ですね”
扱っている野菜は「なにわの伝統野菜」だけではありません.町内産の新鮮な野菜も販売しています.
千両なす(大阪なす)は通年販売しているそうです.南河内地域が特産の色鮮やかな中長のなすは,料理全般に幅広く利用されています.この大阪なすは「なにわの伝統野菜」ではありませんが,「なにわ特産品」です.
「なにわ特産品」とは大阪府内でまとまった生産量があり,独自の栽培技術で生産されている農産物のことです.野菜だけではなく桃,イチジク,ブドウといった果物類も指定されています.
野外の売店には,新鮮そうなキャベツもありました.お好み焼きがいっぱい作れそうです♪
「なにわ特産品」に指定されている泉州キャベツかなぁぁ?? それにしてもすごく大きい,お化けキャベツです.
近畿「道の駅」連絡会が発行する「道の駅だよりあいあいNo.48」によると駅長さんはJAを退職後,自ら野菜を育て野菜市を開いていたのだそうです.「かなん」に並べられる野菜はプロである駅長さんのチェックを受けているようですよ♪ 生産者とのつきあいも大切にしており,生産者向けの講習会も開いているのだそうです.
「かなん」では土日祝日に“ふれあい朝市”が行われています.朝市では出荷者が接客を行い農産物や食べ方の説明しているのだとか.さらに芋や枝豆など作物の美味しさを確かめることができる日もあるようです.生産者と消費者の交流が行われているのですね”
室内の売店
室内の売店では,なにわの伝統野菜や特産品を生かした加工品の販売を行っています.
こちらはパンのコーナーです.地元のお米を使った米粉パンが販売されています.地元の農産物が使われているのはパン生地だけではないようです.季節の野菜がトッピングされた米粉パンが名物と紹介されていました.イチゴジャムや卵も地元の食材かもしれません”
パンだけではなくお弁当,お餅,漬け物,ジャムといった加工品も販売しています.
ねこ...のおもち⁉ なつかしの所にいるのは,ねこではないような...
冷蔵のコーナーには金剛山名物のベーコンもありました.きんぴらや高野豆腐の煮物,黒豆の煮物などのお惣菜も販売しています.
たくさんのおばちゃんたちが買い物に来ていて...大福が人気でした!
【大阪産】
今回紹介した「なにわの伝統野菜」や「なにわ特産品は」「大阪産(もん)」の一員です.
大阪府内で栽培・水揚げされる農林産物や畜産物,魚貝類,また,それらを原材料にした加工食品は大阪産として認定されます.その中には「大阪ウメビーフ」「大阪地玉子」「池田炭」「魚庭産(なにわもん)」「大阪府Eマーク食品」などがあります.
旗が裏になっていますが...真ん中に写っているのが大阪産のロゴマークです.このマークは“品”をモチーフにデザインされました.3つの輪はそれぞれ陸・海・人(つくり手)を表しているのだとか.
「かなん」にある野菜や加工品はいろんな肩書き(ブランドロゴ)を持っていますね”
道の駅スタンプ
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
名称 | かなん(大阪府-04) |
住所 | 大阪府南河内郡河南町大字神山523番地1他 |
アクセス | 国道309号線沿い |
公式サイト | http://www.michieki.jp/kanan/ |
ポイント | なにわの伝統野菜の販売に注目! |
大阪府:http://www.pref.osaka.lg.jp/