道の駅「吉野ヶ里」の思ひで…

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 【訪問日:2015年12月】

 

今日は佐賀県の道の駅「吉野ヶ里」でお散歩です.

 

f:id:osanpowanko:20160112195358j:plain

 

 

佐賀県と福岡県の県境近くにある道の駅「吉野ヶ里」.福岡県側から国道385号線を通った場合は東脊振トンネルを抜けてすぐのところに位置しています.長崎自動車道東脊振ICからは約6kmほど.高速道路を降りた後は,くねくねと山道を登り,道の駅を目指します.山を登ったところにある道の駅「吉野ヶ里」にはパノラマ展望スペースが設けられています.

 

  f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain パノラマ展望スペース

 

展望スペースからは佐賀平野や雲仙普賢岳,耳納連山を一望できるそうです. 

 

f:id:osanpowanko:20160112195634j:plain

 

目の前には佐賀平野が...広がっていませんでした.天気が良ければ有明海の方まで見えるそうです...
展望スペースにはイスとテーブルが用意されています.天気の良い日はいい景色を見ながらのんびり過ごせるのでしょうね.
道の駅「吉野ヶ里」の展望スペースは夜でも解放されています.

 

f:id:osanpowanko:20160112195700j:plain

 

綺麗に撮れているでしょうか!? 佐賀平野の夜景です.

「吉野ヶ里」には建物の“外”にあるオススメがもうひとつあります.背振山系から湧き出る天然水です.

 

f:id:osanpowanko:20160112195841j:plain

 

給水所としても人気で,お散歩をした時も汲みに来ている人がいました.

 

  f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain さざんか千坊館

 

「さざんか千坊館」にはパン屋さんと物産館,イートインスペースがあります.入口前にはこんな広告が出ていました. 

 

f:id:osanpowanko:20160112195936j:plain

 

パン屋さんは入口を入ってすぐ右側にあります.さざんか千坊館に入ると焼きたてのパンの香りがしました.脊振山系の天然水を使いパンを作っているそうです.こんがりと焼けたメロンパンが美味しそうでしたよ♪

 

イートインのスペースはさざんか千坊館の奥にあります.さっそく行ってみましょう♪

 

【フードコート形式】
道の駅「吉野ヶ里」の食事スペースには4つの個人経営店が出店しており,それぞれが独自の料理を提供しています.うどんやそば,カレーライス,焼肉定食,農園レストランなどその日の気分に合わせた食事ができます.今回のお散歩で食べたのは「炭火焼 くしや」のヤマメ料理です.そう,あの生簀のあるお店です. 

 

f:id:osanpowanko:20160112200127j:plain

f:id:osanpowanko:20160112200138j:plain

 

「ヤマメのせごし」というメニューの写真を見ると,お刺身のようになっています.川魚も刺身として食べることができるんだ!! とちょっとびっくりしました.
「せごし(背越し)」というのは魚を骨ごと切ることです.あゆやヤマメといった比較的骨の柔らかい魚に用いられる調理法(切り方)のようです.頭と内蔵を取り除き,中骨のあるまま5ミリ程度にぶつ切りにします.新鮮な魚だからこそできる食べ方なのです.
生簀のあるお店だから味わえるメニュー「やまめのせごし」をいただきます.注文をすると,生簀のヤマメを慣れた手つきで取り出しました.
間もなく,ヤマメはお刺身になって登場しました. 

 

f:id:osanpowanko:20160112200224j:plain

f:id:osanpowanko:20160112200234j:plain

 

右の写真を見ると,どのように調理されたかがよく分かりますね”
ヤマメのお刺身は初めて食べるのですが,プリプリしてます.脂がのっていて甘くて美味しかったです♪ 骨はしっかり噛んで飲み込んでしまいます.背骨の存在は,それほど気になりませんでしたよ.
お好みで柚子こしょうをつけて,醤油でいただきます.香りのよい柚子胡椒は川魚との相性がバッチリでした.といっても,ヤマメ自体に臭みは全くありません”「苔を食べる鮎と異なりヤマメはもともと臭みが少ないんですよ」と教えてくれたのは,ヤマメのせごしを作ってくれた安武さん.素材にこだわるだけではなく,丁寧に仕上げていく姿が印象的でした.安武さんのお店では,オーダーが入ってからヤマメの塩焼を焼き始めます.なんと炭火で焼くときの角度にまで気を使っているのです! (20分ほどかけて焼き上げるため)時間はかかりますが,本当の美味しさを味わってもらうために真剣にじっくりと焼き上げていました.ヤマメ料理に対する姿勢は,まさに職人といった感じでしたよ.ヤマメの串焼きも食べてみたかったなぁ.
ヤマメ料理のプロと一緒に記念撮影しました.

 

f:id:osanpowanko:20160112200455j:plain

 

生簀には通常60-70匹のヤマメを入れているそうです.休日は少し多めにしますが,売り切れてしまうこともあるのだとか.さらに,みつせ鶏モモの唐揚げやヤマメの塩焼き,せごしなどからメインを選べる「サービス定食」は1日限定20食...ですが,予約もできるそうです.予約の電話番号は090-8295-6004です.定休日は第一水曜日です.
今日はお忙しい中,ありがとうございました.

 

【物産コーナー】
地元で採れた野菜を中心に販売しています.販売スタッフさんのオススメ商品は「栄西茶」です.

 

f:id:osanpowanko:20160112200904j:plain

 

「この地域だけで取れるお茶で,近隣の嬉野茶とはまた違うんですよぉ」と教えてくれました.
黄金色で爽やかな味と濃厚な旨味が特徴の栄西茶は佐賀県吉野ヶ里町東脊振で栽培されているのですが,ここは日本における茶栽培発祥の地なのだとか.1191年,臨済宗の開祖「栄西禅師」が中国で修行を終え日本に戻った際,佐賀県脊振村(現在の吉野ヶ里町東脊振地区)にある霊仙寺に持ち帰った茶の種を蒔いたと言われています(JAさが:http://jasaga.or.jp/).日本最初の茶樹栽培地を祈念する碑も建てられているそうです. 

 

f:id:osanpowanko:20160112200935j:plain

 

お茶はお菓子にも加工されており,「お茶もち」として販売していました.

こちらもオススメの商品です.「この,こんにゃくがよく売れるのよ」と販売スタッフの方が教えてくれました.大きなこんにゃくです.大きさが伝わるでしょうか.500gのこんにゃくでした. 

 

f:id:osanpowanko:20160112201154j:plain

f:id:osanpowanko:20160112201205j:plain

 

大きなこんにゃくの隣にあったのが豆腐です.地元のお店で作られた豆腐なのだとか.こんにゃくと同様にこちらも売れ筋商品だそうです.

 

f:id:osanpowanko:20160112201244j:plain

 

お弁当やコロッケ,ちくわの磯辺揚げといった惣菜も販売していました.
地元の人が育てた野菜を販売するコーナー. 

 

f:id:osanpowanko:20160112201345j:plain

 

野菜自体も新鮮で美味しそうでしたが,掲示物が気に入りました.大きな米ナスのそばには,用途に合わせたオススメの切り方が紹介されていたり,生姜のそばにはご飯に合う一品のつくり方が書かれていたりと工夫されていましたよ♪

 

  f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 近くの観光スポット

 

吉野ヶ里歴史公園
道の駅「吉野ヶ里」から車で15分ほどのところにあります.駐車場は310円(1日)でした.入場料金は大人420円です.
吉野ヶ里遺跡では弥生時代の遺構・遺物が発見されています.発掘調査をもとに弥生時代後期後半(紀元3世紀頃)を復元しています.国と佐賀県が一体となって運営している吉野ヶ里歴史公園は86.7ha(計画総面積は約117ha)と広大です. 

 

f:id:osanpowanko:20160112201619j:plain

 

公園は4つのゾーンに分けられています.
「入口ゾーン」にはメインエントランスやレストラン,東口駐車場があります.「環壕集落ゾーン」には北内郭や南内郭,倉など遺構が復元されています.「古代の原ゾーン」にはゴルフやバーベキューができるエリアで,古代の水田の再現されています.「古代の森ゾーン」は 弥生時代の森に近い植生が再現されています.300メートルにわたり甕棺墓列(かめかんぼれつ)が復元されています.どこに行くか迷ってしまいそうなくらい広いです.

 

今回は「環壕集落ゾーン」を中心にお散歩しました.もちろんレストランも♪
吉野ヶ里遺跡では,ポイントとなる場所にスタッフさんがいて,必要に応じて解説をしてくれます.また,4ヵ国語に対応している無料音声ガイドや有料音声ペンガイド(500円)を借りることもできます.さらに,ボランティアガイドさんが園内を循環しています.英語や中国語,韓国語に対応したスタッフさんもいるそうでよ.
この日はお散歩をしていたら,ボランティアガイドさんが話しかけてくれました.「鳥居には鳥が“居る”んだよ.この鳥は幸せを運ぶ鳥です」と教えてくれました.

 

f:id:osanpowanko:20160112201706j:plain

 

鳥居の上に鳥が取り付けられているのが分かるでしょうか!?
入口にあったのは逆茂木(さかもぎ)です.

 

f:id:osanpowanko:20160112201749j:plain

 

争いが多くなると,集落を守るために先の尖った木でバリケードが作られました.これが逆茂木で乱杭とも言うそうです.「ここに使われている木は新たに作ったものだけれど穴は本物で,その穴を活かして再現しているんですよ.」とボランティアのガイドさんが言っていました.

 

f:id:osanpowanko:20160112202006j:plain

 

敵の侵入を防ぐバリケードなのですが,防衛手段として存在していたのは堀と逆茂木です.
写真の左側に写っている柵は景観を守るために取り付けられたもので,昔は存在していなかったそうです.ちなみに堀の中に置かれている赤い袋状のものは,イベントのために置かれているロウソクです.

南内郭の物見やぐらからの眺めです.

 

f:id:osanpowanko:20160112202026j:plain

 

王の家や煮炊き屋など20棟の建物が復元されています. 

 

f:id:osanpowanko:20160112202142j:plain

f:id:osanpowanko:20160112202153j:plain

 

建物は外側だけでなく内部も再現されており,中に入って近くで見ることができます.魚や肉の串刺しのようなもの,果物が置かれています.王は結構いいものを食べていたんだなぁと思いました.

吉野ヶ里集落の中も重要で神聖な場所とされる北内郭です.
写真には写っていませんが,北内郭の入口は直線的ではなく折れ曲がっています.鍵型に折れ曲がった入口は中国の影響を受けたものだと考えられています.また環壕も二重に設けられています.これらの厳重な守りから,北内郭は「まつり事」が行われる重要な場所であったと言われています.

 

f:id:osanpowanko:20160112202236j:plain

 

写真の中央に写っている建物が主祭殿です.王や村の長が集まり,田植えや「市」を開く日取りなど重要な話し合いが行われていたそうです.祖先の霊のお告げを聞く祈りも行われていたそうです.

 

f:id:osanpowanko:20160112202431j:plain

 

そのシーンが再現されています.

 続いては,北墳丘墓です.ここは王や身分の高い人が埋葬されている特別な墓と考えられています. 

 

f:id:osanpowanko:20160112202517j:plain

 

墳丘墓の内部が展示スペースとなっており,本物の甕棺や出土品のレプリカが展示されています.また、当時の埋葬手順や墳丘の建造技法がパネルで紹介されていました.イラストのある解説で分かりやすかったです.

 

広い園内ですが園内を走る無料の循環バスもあります.バスにも乗りましたが,歩いたらお腹がすいたので,歴史公園センター(東口)のレストランでお食事です.
佐賀県産黒毛和牛ステーキ定食(3800円)をいただきます♪  

 

f:id:osanpowanko:20160112202559j:plain

 

ステーキ肉は薄めのカットでしたが,充分に佐賀牛を楽しめました.脂がこってりしすぎていなくて,美味しかったです.佐賀牛については道の駅 「伊万里」の思ひで…をご参照ください.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 道の駅スタンプ

  

f:id:osanpowanko:20160112202820p:plain

 

大小2種類のスタンプです.

 

つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

 


 

名称 吉野ヶ里(佐賀県-07)
住所 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町松隈1710-11
アクセス 国道385号線沿い
関連サイト http://www.qsr.mlit.go.jp/n-michi/michi_no_eki/kobetu/yoshino/yoshino.html
ポイント ヤマメのお刺身がおススメ”