道の駅 「伊万里」の思ひで…

 

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今日は佐賀県の道の駅「伊万里」でお散歩です.

 

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国道202号線沿いにある「伊万里」は,中心となるスペースを取り囲むように特産館や体験館,レストランなどの施設が設置されています.


まずは「ふるさと村特産館」を見てみます.

 

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特産館の入口前で,道の駅スタンプを見つけました.忘れないうちに押しておきます♪

店内には,お惣菜やお肉,お漬物,お菓子と“いろいろ”な商品が並んでいます.

 

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“いろいろ”がありました.右側の白いのは柏餅かな”左側は...小豆がのっていそうです.

 

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 「ノンキー」という可愛らしい名前のお菓子を見つけました♪

 

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製造元のたけや製菓によると「ノンキー」との呼び名は製造工程の「のみ切り」から来ているようです.

かつては煮詰めた飴を冷却し,「のみ」のような道具で打ち切り食べていたそうです.その「のみ切り」がなまった「ノンキー」になったのだとか.ちなみに,この飴作りの工法は1600年頃に豊臣秀吉が朝鮮より持ち帰ったと言われているようです.
でも...商品の袋には「ノンキー」と大きく表示していないのですね” 裏側に書いてあったのかなぁ?

 

野菜コーナーに行ってみます.

 

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青いかごはどれもからっぽ... 夕方に行ったせいか,ほとんど野菜は売り切れでした.
朝には出荷作業をするおばちゃんたちで賑わっているのだとか.きっと,生産者さんたちそれぞれの自慢の野菜や果物が並べられているのですね”

 

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野菜コーナーの壁にはレシピコーナーになっていました.気になったレシピの紙をもらって帰れます♪


たくあんの素も売っています.ここら辺の地域に住んでいる人は,自分でたくあんを漬ける機会が多いのかなぁ” 四斗樽用・60kgと書いてあります...けっこう大量ですね.二斗樽用もありました!
道の駅「伊万里」の特産館では,缶詰,粉のコーヒー,パスタソース,ふりかけなども扱っており,町の生活用品屋さんのようです.洋服も販売していました.

 

道の駅「伊万里」には,ひものなどの海産物を扱うお店,豆菓子を専門に販売するお店もあります.

 

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豆菓子専門店の外には,豆を炒る機械がありました♪ ここで作っている商品もあるのかなぁ.
店内に入ってみると,何種類もの豆菓子が並んでいました.そして...豆の試食の入れ物が高そうな焼き物でした.きっと「伊万里焼」なのでしょう” 割らないように...注意して,試食をしました.美味しかったですよ♪

 

 f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 伊万里焼

 

「伊万里」と聞いて思い浮かぶのは「伊万里焼」ではないでしょうか!?
伊万里で作られた焼物である「伊万里焼」.産地名が呼称になったのは,鉄道による磁器の輸送が可能になった明治以降なのだそうです.


江戸時代には,伊万里川の河口付近からから船で積み出されていました.従って,肥前国(現在の佐賀県全域と大部分の長崎県)の西北部で焼かれた磁器は全て「伊万里焼」と呼ばれていました.その中には今でいうところの「有田焼」や「志田焼」も混ざっていたようです.

輸送技術の進展が磁器の総称に影響しているだなんて知りませんでした.「伊万里焼」と一口にいっても,時代によって指し示すものが異なるということですね”
「江戸時代の伊万里焼」と「明治時代以降の伊万里焼」を区別するために特別な呼称が用いられています.それが「古伊万里」です.磁器が主に船で輸送されていた「江戸時代の伊万里焼」のことを「古伊万里」と呼んでおり,現在の伊万里市内で作られる伊万里焼と区別しています.

 

道の駅「伊万里」には絵付けまでの工程を教えてもらえる陶芸体験館があります.

 

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体験館内はギャラリーとなっており,販売もしているようでした.
ロクロ(2100円から)や絵付け(525円から)が体験でき,コースによって価格も異なるようです.また,10時から16時までが受付時間となっており「体験受付中」との看板も出ていたので,予約をせずにできるコースもありそうです.

登り窯を見つけました♪

 

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お散歩をした日は何も焼いていませんでしたが,体験で作った作品を施設内の登り窯で焼き上げるのだそうです.

 

 f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 伊万里牛

 

「伊万里」といえば“やきもの”だけではありません.「伊万里牛」も思い浮かべてください.

 

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道の駅「伊万里」には伊万里牛の直売所があります.
「伊万里牛」とは緑豊かな伊万里の地で育てられた伊万里産の佐賀牛・佐賀産和牛のことです.佐賀牛・佐賀産和牛とはJAグループ佐賀管内の肥育農家で飼育された黒毛和種で,きめ細やかな肉質,鮮やかな肉色が特徴です.食肉格付協会の定める肉質等級の規格によって佐賀牛と佐賀産和牛を分け,それぞれブランド化して販売しています.

 

「肉質等級」の判定基準のひとつがB.M.S.と言われる「脂肪交雑」です.B.M.S.(ビーフ・マーブリング・スタンダード)は脂肪交雑が多い順にNo.12からNo.1まで区分されており,基本的にはNo.8以上のものが「肉質等級5」に分類されます.脂肪交雑が多めのB.M.S.「No.7」以上のものが佐賀牛であり,脂肪が少なめのものが佐賀和牛となります.

 

ちなみに日本食肉格付協会による5区分の「肉質等級」は脂肪交雑以外にも肉の色沢・肉の締まり及び・脂肪の色沢と質で判断され,それぞれの項目で5段階に等級分けされます.最終的には複数の基準で項目別等級を出して,その中で最も低い等級が販売されるときに使われます.


道の駅「伊万里」内の「レストランるーらる」では上質な霜降りで名高い「伊万里牛」を堪能できます.伊万里牛を用いたステーキやハンバーグ,カレーがあるとのことで楽しみにしていました.
が...開いていませんでした.調べてみると『平日の15時から17時まで準備中』とのことでした.残念です…


ところで,○○牛というブランド牛はよく耳にしますが… 日本全国にたくさんあるようです.「国産牛肉でイキイキ生活」というホームページの銘柄牛肉検索システムをもとに表にまとめてみました.

 

【都道府県別銘柄牛数】 

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全部で237種類…47都道府県すべてにあります.こんなにたくさんあったとは...全種類食べ比べるのに何年かかることやら…いや,その前にいくらお金がかかることやら,ですね.
でも,全国にあるということは,旅先で,その地の味として楽しめるのは良いですよね”

 

種別や肥育地域によって異なっており,たいていのものはブランドの定義が存在します.佐賀牛のように品質規格を詳細に設定している銘柄や部位を設定している銘柄があります.また,出荷月齢や体重のみを設定している銘柄もあります.

商用デザインの商標登録を行っているブランド牛もあり,販売の際に添付されるなどそのブランド牛を象徴するマークとなっています.

 

さて,マークといえば“日本産”の和牛にも「和牛統一マーク」があるのはご存知でしたか? 2014年6月EUが和牛の輸入を解禁したことで,新たな市場への日本産和牛の輸出が注目を集めています.しかし,外国では過去に輸出された和牛や和牛精液を活用した交雑種の牛肉がWagyuとして販売されているそうです.

ヨーロッパを中心にアメリカやオーストラリアなど世界17ヵ国に展開するスーパー「ALDI(http://www.aldi.com/)」でも,Wagyuを販売しています.ちなみに,ALDIは価格が(かなり)安めのスーパーで,ALDIのオーナーはヨーロッパでも有数の富豪として知られています.

 

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こちらはイギリス版のホームページに掲載されていたものです.
ニュージーランド産の和牛が1kg30ポンド程度(100gでは約520円)で販売されています.このように,“外国産”のWagyuがすでに販売されており,好んで購入している人もいるようです.

【日経MJ2017年9月10日】

台湾で日本産牛肉の輸入が16年ぶりに解禁される見通しとなりました.
台湾では(2001年からの)日本からの牛肉禁輸の間,オーストラリア産の和牛が普及していたとのこと.
台湾で和牛というと,オーストラリア産の牛肉を指します.
日本産の和牛はオーストラリア産和牛の1.5から2倍の価格となる見通しで,贈答用としての需要しか見込めないのだとか.とはいえ,日本旅行で和牛を食べることが定番となった台湾には富裕層も多いため,マーケティングによっては日本産和牛のブランドや価値を認めてもらえるかもしれません.
...台湾で“松坂肉”というと“豚トロ”の部分を指すのだとか.豚の首肉を使った「松坂肉弁当」が360円ほどで販売されているそうですよ.

 

日本国内でもアメリカ産やオーストラリア産の和牛が逆輸入され販売されています.
農林水産省は2007年3月「和牛等特色ある食肉の表示に関するガイドライン」を策定し「和牛統一マーク」の使用基準を定めました.

和牛肉が日本産品であることを海外の消費者が識別しやすくする目的があります.“外国産”のWagyuが先行する中で“日本産”の和牛は質をアピールすることで売り込んでいくようです.シェフを招いて試食会を行うなど,料理法やレシピとともに“日本産”和牛の良さを伝えています.

 

こちらは道の駅「伊万里」で販売されている正真正銘の“日本産”和牛です.

 

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今日の夜ご飯はコレにしようかなぁ...♪
伊万里牛は伊万里焼とともに伊万里を代表する特産物です.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 道の駅スタンプ

 

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売店前の屋外に設置されていました.
フルーツ・焼物・そして牛肉が伊万里の特産品です.

 

つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

 


 

名称 伊万里(佐賀県‐03)
住所 佐賀県伊万里市南波多町井手野2754-9
アクセス 国道202号線沿い
公式サイト http://www.ihn.jp/~jaimari1/
ポイント 霜降り伊万里牛の直売所あります

 

【参考ホームページ・参照文献】

伊万里市:http://www.city.imari.saga.jp/
伊万里焼キッズサイト:http://www.school-imari.ed.jp/jouhou/kidssite/index.html
公益社団法人 日本食肉格付協会:http://www.jmga.or.jp/
佐賀牛:http://www.sagagyu.jp/
たけや製菓:http://www.takeyaseika.com/index.html
和牛(にっぽんの味 おいしい和牛):http://jlia.lin.gr.jp/wagyu/jpn/index.html