【訪問日:2015年2月】
今日は高知県の道の駅「キラメッセ室戸」でお散歩です.
「キラメッセ室戸」は海岸沿いにあり,駐車場からは太平洋を臨むことができます.
今日は風が強いせいか波の音がとても大きく聞こえます.
黒潮の暖かな潮風をうける室戸は温暖な気候に恵まれた地域なのだとか.国道55号線沿いには鮮やかな花が咲いていました.アロエの花かな!?
道の駅の施設は産地直売所「楽市」,鯨資料館「鯨館」,食事処「鯨の郷」,の3つで構成されています.さっそくお散歩です.
産地直売所「楽市」
地元産の旬のものを取り扱う「楽市」は長方形の長細い建物です.長方形の建物内のうち半分に野菜,残りの半分に惣菜や魚が並んでいました.
すれ違うのが大変なくらい人がいました.みんなお惣菜や煮魚を買っています.レジの人も忙しそうです.野菜や果物だけではなく,鮮魚も扱っています.
水揚げされたばかりの新鮮な魚が毎日並ぶそうです.この日は,刺身用の剣先イカやアジ,イサキ,グレも販売されていました.干物などの加工品もありました.
さらに,こんなものも.
「鮪のわた」...
初めて見ました.商品の近くにオススメの食べ方が書かれていました.マグロのわた(胃袋)は,そのまま薄く切って酢みそや醤油で食べても良いようです.甘辛く煮付ける方法もあるのだとか...どんな味なんだろう!?
お魚たちは,お惣菜にもなっていました.
フライや唐揚げ以外にも,アジやカマスの姿寿司,お弁当やちらし寿司もありました.直売所ではパンも販売しています.パンの隣には「かんば餅」がありました.室戸地方では天日干ししたサツマイモのことを「かんば」というそうです.道の駅「田野駅屋」で教えてもらったとおり“冬限定の味”なのだそうです.
「楽市」には,地元の人が買い物に来ているようで「来週までに●●を仕入れといてね」との会話も聞こえましたよ♪
観光客向けの商品もちゃんと揃えてあります.
土佐の地酒や柚子を使ったお菓子も販売していました.
「楽市」の裏にある駐車場のスペースで,野菜を箱詰めしていました.
スタッフの方に聞いてみたところ,これらは“ふるさと納税”用の野菜なのだとか.室戸市に寄付をすると,新鮮野菜セットを頂けるようです.注文に伴い,新鮮野菜や果物を“道の駅”から発送することもあるそうです.
鯨資料館「鯨館」
鯨館入口のそばには大きな鯨のモニュメントがあります.
室戸はホエールウォッチングスポットとして知られています.マッコウクジラ,セミクジラ,ザトウクジラなどが周遊しているそうです.
室戸,土佐沖を鯨が回遊していたため,この地では江戸時代初頭から捕鯨が盛んとなりました.現在は行われていませんが,捕鯨は町を支える産業のひとつだったそうです.室戸における鯨に関する歴史や文化を知ることのできる施設が鯨館です.
ミュージアム内にはザトウクジラ・マッコウクジラの全身骨格標本や捕鯨の場面を描いた絵画,捕鯨を再現したジオラマが展示されています.網と銛(もり)で捕獲に挑んでいた古式捕鯨から汽船で鯨を追いかけ銃も使用する近代捕鯨まで鯨漁の変遷を学ぶことができます.2階には「世界の貝コレクション」が展示されていました.1500種の珍しい貝が勢揃いしています.
鯨は貴重なものとして大切に扱われ,皮や骨,ヒゲも利用されていました.もちろん食材としても用いられる鯨は昔の人々にとって重要なタンパク源だったのです.鯨を使った料理は郷土料理となっています.
レストラン「食遊」
レストラン「食遊」では,郷土料理である鯨を味わうこともできます.メニューには鯨のステーキや刺身,竜田揚げフライなどがありました.
レストランは外から見ると,お客さんでいっぱいでした.道の駅「キラメッセ室戸」は海沿いにあるため,太平洋が一望できる席もあるようです.「鯨館」や「楽市」とはそんなに離れていませんがレストランにも駐車場がありましたよ.
近くの観光スポット
【海の駅 とろむ】
室戸岬新港にある「海の駅とろむ」にはレストランや新鮮市場があります.また芝生広場やビーチバレーコート,ドルフィンセンターなどが集まる施設です.
レストランでは「室戸沖とれとれ丼」が味わえるのだとか.新鮮市場では野菜や特産品を扱っています.11頃には近くの漁場からの新鮮魚が入ってくるそうです.
海産加工品やお土産物なども扱っています.道の駅のようですね”道の駅「キラメッセ室戸」からは車で15分くらいです.
【室戸海洋深層水アクア・ファーム】
道の駅「キラメッセ室戸」から車で20分くらいのところに室戸海洋深層水アクア・ファームがあります.
この施設は,海洋深層水の取水や供給を行っています.また施設内ではではパネルやビデオで海洋深層水について紹介しています.入館料は無料です.施設内では海洋深層水の説明だけではなく,海洋深層水を組み上げている時に迷い込んでしまった生物たちも展示されています.
...オオグソクムシもいる.ちなみに,さわっても大丈夫なタッチプールです.
海洋深層水とは水深200m以上の深さにある海水のこと.生活排水などで汚染されていない,低温で安定しているといった特徴があります.また富栄養性という特徴もあります.太陽の光が届かないところでは,プランクトンが光合成を行えないために栄養素(窒素,リン,珪素など)が使われずに残っているのです.
室戸で海洋深層水の取水が効率的に行える理由は,断層の存在です.断層があるために水深が急激に深くなっています.また断層の壁に海流が当たることで上向きの流れが生じます.従って室戸では,陸の近く,そして比較的浅い水深で海洋深層水を取水することができます.
水深374mの海底から1日に4000m3の海洋深層水を取水しています.室戸は日本で初めて海洋深層水の取水を始めた地です.
海洋深層水は医療,農業分野などへの利用研究が行われています.ミネラルウォーターとして販売されるだけではなく,菓子や干物や豆腐の加工時にも用いられています.今では110社を超える企業が室戸の海洋深層水を用いた商品を開発しているそうです.
おさんぽわんこも海洋深層水のミネラルウォーターを買いました.
2種類を飲み比べることにしました.「天海の水1000」は硬度1000の硬水,「マリンゴールド」は硬度15で軟水に分類されます.硬水は慣れていないと飲みにくいですが,カルシウムやマグネシウムといった物質が多く含まれています.マリンゴールドのカルシウムは1mg/ℓですが,天海の水のカルシウムは71mg/ ℓです.
室戸海洋深層水 アクア・ファーム:http://www.city.muroto.kochi.jp/aqua/
【炭の家ほのぼの】
室戸市は土佐備長炭発祥の地と言われています.
土佐備長炭の歴史や炭の種類を紹介している「炭の家ほのぼの」があるということなので,行ってみることにしました.
先程までは海のそばでしたが,今度は山の方へ向かいます.
このちょっと怖い橋を渡って右へ行くともう直ぐです...案内板もありましたが,少し心配になる道のりでした.「炭の家ほのぼの」にたどり着くと詳しいマップが手に入ります.「炭の家ほのぼの」を目指すときにポイントとなるのは国道55号線を山側へ曲がる時です.
この標識(芸東衛生組合2km)が目印です.よく見ると電柱に「炭の家ほのぼの3.5km」との看板もあります.
「炭の家ほのぼの」は生産者自らが作った資料館です.
スタッフ不在時も一般開放とのことでした.お散歩をした日は...スタッフさんは不在でした.資料館内には炭のオブジェ,炭の木琴がありました.「炭の家ほのぼの」までは道の駅「キラメッセ室戸」から40分くらいです.
道の駅スタンプ
スタンプは鯨資料館「鯨館」の入口にありました.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
名称 | キラメッセ室戸(高知県‐09) |
住所 | 高知県室戸市吉良川町丙890 |
アクセス | 国道55号線沿い |
公式サイト | http://www.kiramesse-muroto.jp/ |
ポイント | 鯨の資料館は一見の価値あり. |