【訪問日:2014年8月】
今日は青森県の道の駅「みんまや」でお散歩です.
「みんまや」は津軽国定公園に指定されている津軽半島最北端に位置しています.車を降りると,風が強くて...強すぎて車のドアを開けるのが大変なくらいでした.
「みんまや」へは,339号線を津軽半島の先端へ向けてクネクネと進みます.車の通行量も多く少し大変でしたが,途中には,イカを干している光景を見ることができました.
三厩湾沿いの339号線は海沿いのように見えますが,海はあまり見えませんでした.85mの短いトンネルを抜けたり,岩をくりぬいたようなトンネルを通ったりします.
「みんまや」には青函トンネル記念館が隣接しています.
隣接しているというより,記念館がメインです.とはいえ,道の駅で間違いありません.
青函トンネル記念館には展示ホールの「TUNNEL MUSEUM」とケーブルカーに乗る「青函トンネル体験坑道」の2つの施設があります.
それぞれ別料金となっていますが(入館料400円,体験坑道1000円),セット販売もしており,セットで買うと1300円になるのでちょっとお得です(小学生は半額料金).入口を入って左側にあるインフォメーションでチケットを販売しています.
青函トンネル記念館
1988年に開業した青函トンネルの構想から完成までを紹介した施設でパネルや立体模型を用いて解説しています.
青函トンネルの長さは53.85km(海底部23.30km/陸上部30.55km).着工から24年の歳月をかけ作られました.このトンネルを作るためにのべ約1370万人の人が携わったそうです.
ミュージアム内には,英語の説明パネルもありました.電気設備の紹介では,実際のケーブルや使われている部分の写真なども展示されています.また,送変電設備の図解があるなど細部に渡る説明もあります.青函トンネルだけではなく,英仏海峡トンネルに関するパネルもありました.
2階部分はシアターとなっており,映像で楽しむこともできるようです.
展示ホールを見たあとは
ケーブルカーの時間まで,売店内を見学することにしました.
2016年6月1日,ゴッタルドベーストンネル(Gotthard Base Tunnel)が開通しました.アルプス山脈の下を走るスイスの鉄道トンネルは全長57㎞.青函トンネルよりも長く,世界最長の鉄道トンネルとなりました.
物産販売施設
わかめや昆布,しじみの佃煮や瓶詰めのウニといった海産品を販売しています.青森ならではのりんごのお菓子もありました.
もっ君貯金箱は,ここでしか買えない限定品のようですが...
ここで紹介するのは左端に「飛」という文字だけが見えている商品.これはコーヒーなのだそうです.珈琲『龍飛」は青函トンネルの工事中に発見された水脈から湧き出ている清涼な水を用いて24時間冷水抽出したコーヒーなのだとか.「○○の水」という商品はよく見かけますが,水を用いたコーヒーを販売しているのは珍しいですね”
お腹がすいたなぁ...
「みんまや」には海の幸を使った料理などが楽しめるレストラン紫陽花「あじさい」がありますが,レストランでご飯を食べていたら,体験坑道ツアーに間に合わなくなっちゃう...
「青函トンネル体験坑道」へのケーブルカーは運行時間が決まっています.繁忙期以外は運航便数が限られてしまうので,...もう少し我慢します.
青函トンネル体験坑道
青函トンネル工事の作業抗として使われていた一角が体験坑道となっています.
見学の所要時間は約45分です.見学中はトイレがないそうなので,ケーブルカーが出発する前に済ましておきましょう”
ケーブルカー「もぐら号」に乗って海面下140mの世界へ出発です.
ここへ案内してくれるケーブルカーは「青函トンネル竜飛斜坑線」と言いますが、日本一短い私鉄なのだそうです.記念館駅から約8分ぐらいで体験坑道駅に到着です.
坑道内では,係りのおねぇさんが説明してくれましたが響いてしまうし人が多くて後ろの方では聞き取りにくかったです.でも,パネルや自動音声での紹介もあるので大丈夫”
実際に使われていた機械や器具が展示されています.
青函トンネルは,青森県と北海道を結ぶ北海道旅客鉄道(JR北海道)の鉄道トンネルです.実際に列車が通っている本坑のコンクリートの厚さは約70cm.新幹線規格で建設されているそうです.トンネル内52.57km間のレールは溶接により1本のレールとなっているため,通常の列車のように「ゴトンゴトン」という音がしないのだとか.
掘削が開始されたのは1964年のことですが,地質調査は1946年から行われていました.地質調査により掘削に向いているルートが選択されましたが,それでも地盤が磐石でない部分が存在したため,掘削工法には多くの新技術が用いられたそうです.
どこまでも続くトンネル内は薄暗い部分もあり,独特の雰囲気でした.
冬期休館期間があるので,冬に行ってみる予定の方は参考URLにあげた公式ホームページでチェックしてみてください.平成25年11月11日~平成26年4月24日が冬期閉鎖期間でした.また,同ホームページにはケーブルカーの時刻表も掲載されています.
「みんまや」周辺には見所がたくさんあります.お散歩したところを紹介します.
龍飛岬
龍飛崎周辺は遊歩道が整備されています.
晴れた日には北海道の松前半島を望むことができるのだとか.
津軽半島の最北端に位置する龍飛岬.津軽海峡の向こう側には北海道の白神岬があります.その距離はわずか19.5km.
この地下部分に,青函トンネルが通っているのかなぁ”
そんなことよりも,やっぱり風が強い強い...
飛ばされてしまいそうです.
津軽半島を紹介するパンフレットでも「吹き渡る風は半端じゃありません。」と紹介されています.冬にはさらに強い風が吹き,雪も吹き飛ばされてしまうほどなのだとか...この強い風のエネルギーは,風力発電に活用されているそうです.
強い風にも負けずに「津軽海峡冬景色」歌謡碑が建てられており,赤いボタンを押すと,歌が流れます.
こちらは龍飛埼灯台です.
もう少し近くから見ることもできますが...
今日は風が強すぎることを言い訳にしてここからの写真にします.この白亜の円形灯台は,龍飛岬の先端で1932年から船舶の安全航行に貢献しているようです.
灯台や展望スペースがある周辺にもレストランやお土産販売店,いか焼きを売る売店がありました.
【階段国道】
車両通行が不能な国道があります.それが階段国道です.
国道339号線は,日本で唯一の階段の国道として知られています.
周辺には駐車場もあるので車を止めて,国道を走ってみましょう”全長は388.2mで362段あるそうです.
1974年に国道に指定され,後に階段部分も整備される予定でした.しかし,標高差は約70mあり傾斜がきつく,十分な道幅も確保できなかったため手つかずの状態が続いたそうです.そこで...せっかくなので観光スポットとして利用すべく「階段国道」としての整備がなされたのだとか.
紫陽花が綺麗に咲いています.
そういえば「あじさいロード」という道を見かけました.JR三厩駅から龍飛崎付近までの区間(約15km)を「あじさいロード」といい,夏には,山の中の道を華やかにしています.ここには約1万5千本の紫陽花が植えられているのだとか.紫陽花は旧三厩村の村花で,地元の人々が道端に紫陽花を植えたことが「あじさいロード」の始まりなのだそうです.
あ!トンボみぃつけた!!
お腹がすいていたのを思い出しました.ご飯を探しに行きます.
【ホテル竜飛】
ホテル竜飛は道の駅「みんまや」の青函トンネル記念館から徒歩で10分程度のところにあります.車ではすぐにつきます.駐車場もあり,宿泊をしなくてもお昼ご飯を食べるのに最適です.お食事処「海峡」で海の幸をいただくことにしました.
「いちご丼」(2750円)です.
「いちご煮」のようにお吸い物ではなく,ウニとアワビがどんぶりになっています.ご飯は酢飯ではなく普通のご飯でした.ウニが甘かったです.写真には写っていないのですが,小鉢のモズクがシャキシャキしていて良い食感でした.
丼ものだけではなく,海の幸をふんだんに使ったカレーやラーメン,蕎麦といったメニューもありました.
竜泊ライン
龍飛と小泊を結ぶ20kmの区間を竜泊ラインといいます.
龍飛岬から約4.7kmの地点にある「眺瞰台」という展望台からはクネクネ道路を見ることができます.
展望台へつづく階段は117段と書いてありましたが,もっとあった気がします.
頑張って階段を上ると,
龍飛埼灯台を見ることができます.ここからは龍飛崎やその先の北海道,また十三湖まで見渡せるのだとか.夕日や紅葉も美しいそうです.
道の駅スタンプ
スタンプは,青函トンネル記念館の入口を入ったところにありました.屋根付きのボックスに設置されています.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
名称 | みんまや(青森県‐19) |
住所 | 青森県東津軽郡外ヶ浜町字三厩龍浜99 |
アクセス | 国道339号 |
関連サイト | http://www.thr.mlit.go.jp/road/koutsu/roadstation/aomori/ao19.html |
ポイント | とっても強い風の吹く道の駅. |
青函トンネル記念館公式ホームページ:http://seikan-tunnel-museum.com/
JR北海道「青函トンネル」:http://www.jrhokkaido.co.jp/seikan/index.html