【訪問日:2014年3月】
今日は鹿児島県南薩摩地域にある道の駅「いぶすき彩花菜(さかな)館」でお散歩です.
国道226号線を海沿いに走っていくと,道の駅「いぶすき」に到着です.
展望台があり,錦江湾を見わたすことができます.潮の香りのする道の駅です.
展望台のそばには,このような看板がありました.
道の駅の施設(2階)では大河ドラマ「篤姫」で使用されたセットの一部が展示されているようです.また「篤姫バーガー」や「篤姫定食」などの関連商品もあります.
施設の1階には,売店とパン屋さんがあります.また「ミニショップ」もあり,焼酎などの鹿児島お土産が販売されていました.
パン屋さん「パンキッズ」では,焼き立てのパンを販売しています.
写真では伝わりませんが...大きなパイシューがありました! 一番人気の商品なのだそうです.
売店には魚や野菜,お菓子がいっぱいです.新鮮なお魚たちは一匹丸ごとで販売されているものもあります.
この赤い魚は...尾の方の青いてんてんが特徴ですね.一尾600円でした.
「すりみ」も販売していました.いろんな種類があるのですね.
野菜売り場には,立派で綺麗な「そらまめ」がありました.
こんなに綺麗なものはなかなか見かけません!!
こちらは指宿産そらまめ.2kgで1500円でした.買って帰りたかったな…
鹿児島のそらまめ
鹿児島県はそらまめの産地です.
なかでも指宿地区のそらまめは「かごしまブランド」(全国でブランド品として高い評価を受けている鹿児島の農畜産物)の産地指定を受けており,高品質のものが生産されています.
そんな指宿は「そらまめの里 日本一」なのだそうです.226号線沿いでは,そらまめ畑をたくさん見かけましたよぉ!
道路沿いの畑の写真を撮らせてもらいました.
空に向かって立つように実ることから「空豆」と名付けられたのだそうです.なのですが,収穫はさやが下方向に傾いてからなのだそうです.
収穫量を都道府県別にみると,鹿児島県は全収穫量において28%を占め,全国1位となっています(平成22年産).
(出所)データは農林水産省「平成22年産秋冬野菜、指定野菜に準ずる野菜等の作付面積、収穫量及び出荷量」より.
鹿児島,千葉,茨城の3県で全国の約5割を占めています.鹿児島県のそらまめは東京など県外へ出荷されています.全国の市場で11‐4月に流通しているそらまめは,ほとんどが鹿児島県産です.気候を生かし早期出荷が行える鹿児島は競合産地を持たない出荷産地のだそうです.
先日,スーパーで販売されていたソラマメは鹿児島産でした.鹿児島産は4月の入荷がピークのようですが皆さんもソラマメを見つけたら,産地をチェックしてみてください” 鹿児島からやってきた「そらまめ」くんかもしれません.
おススメの食べ方は,シンプルに「さやごと直火やオーブンで真っ黒になるまで焼く」のだそうです.この調理法なら,さやの水分が生かされ,ホクホクとした味わいを楽しめるのだとか.そらまめ売り場には,レシピを紹介した紙が置いてありましたよ!
指宿は鹿児島県の中で最もそらまめを生産している市町村です.
平成23年度の指宿市の栽培面積は239.1ha,市場に出荷している生産農家は約860戸なのだそうです.
道の駅でもそらまめ関連商品があります.
ところで,道の駅いぶすきのイチオシは…「オクラ」なのだそうです.指宿市は全国有数のオクラの産地でもあるのだとか.『オクラの漬物』や『オクラパウンドケーキ』、おくらのマドレーヌ『オクラーヌ』が道の駅のオススメとして紹介されていました.
PFI事業の「道の駅」
道の駅「いぶすき」はPFI事業で実施されており,奈良県都祁村の「針テラス」に続いて全国で2例目なのだそうです.
PFI(Private Finance Initiative)とは公共事業を実施するためのひとつの手法です.
公共施設の建設や維持管理・運営に民間の資金や技術力を活用する方が,国や地方公共団体が実施するよりも効率的に質の高いサービスを提供できる場合に行われます.
民間事業者の培ってきた経営ノウハウを活かすことで安く,質の高いサービスを提供できるという点がPFIのメリットのひとつです.
民間に対する事業機会の創出は,経済の活性化につながるとも言われています.また,国や地方公共団体の事業コストの削減もPFI導入の効果として期待されています.
PFIの事業方式はいくつかあり,施設所有権を(民間事業者と公共団体の)どちらがどの時点で持つかによって大別されているようです.
指宿市で行われた「指宿地域交流施設整備事業」の事業方式は「BTO(Build Transfer and Operate)方式」と言われるもので, 民間事業者が施設を建設し完成直後に公共に所有権を移転します.維持管理・運営は民間事業者が行う方式となっています.
「指宿地域交流施設整備等事業」は国道226号線沿いの敷地において都市公園,道の駅(地域交流施設)の維持管理・運営を行う事業で,国がトイレや駐車場を整備し,公園内施設のひとつとして市が整備する地域交流施設がPFI方式で行行われました.
道の駅にPFIが導入されることとなった背景には,民間の有する経営ノウハウの活用に伴い特産品販売力を増強でき,地域振興に寄与できる可能性が高いとの考えがありました.
指宿市ではもともと農産加工組合や地域の漁業者から直売所の設置や産地と直結した販売所の設置要望がありました.
PFIを導入する事で特産品の販売やレストランの運営というような民間が得意とする分野での経験や経営ノウハウを生かすことができます.地元関連企業との連携による地元特産品を活用した新商品の開発など,いくつもの点で地域への貢献が実現されているようです.
また,PFIの導入によって,従来方式における市の財政支出に比べ約37%のコスト削減効果があったと内閣府「我が国初の道の駅を対象としたPFI事業 」で指摘されていました.
指宿市の事業では,売上の 20‐40%を民間事業者の販売手数料収入とする一方,人件費等は事業者が費用負担するスキームを採用しています.
そのため,民間事業者が特産品販売を強化するインセンティブが生まれます.「篤姫」のセットを施設内の工芸品展示コーナーに再現したことも販売力強化のための方策のひとつです.
民間事業者が販売を手掛けることで,売上増に向けた努力や時代の潮流に合わせた柔軟な対応が実現されているのです.また,施設内容の検討も行われ,自主提案によりパンの販売コーナーやそば茶屋などが取り入れられることになりました.これらのベーカリーやファーストフード店の展開は,利用者の利便性を向上させているようです.
ソフトクリーム
ソフトクリームは外のファーストフードコーナーで販売しています.
びわやマンゴー,安納芋など種類がいろいろです.どれを食べようか迷ってしまいます...
全部味見するのは無理だし...
ひとつだけ食べて感想を言うのは不平等なので,今日は我慢しました.本当は,お腹がいっぱいで食べられなかったんです…
でも…びわを食べてみれば良かったなぁ...
道の駅スタンプ
1階のエレベーター前にありました.
右側に鎖の跡がついてしまいました.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
名称 | いぶすき彩花菜館(鹿児島県‐15) |
住所 | 鹿児島県指宿市小牧52番地4 |
アクセス | 国道226号線沿い. |
公式サイト | http://www.minc.ne.jp/~fain-s/ |
ポイント | ソフトクリームいろいろ.そらまめとオクラもいろいろ. |
いぶすき総合観光サイト:http://youkoso-ibusuki.com/
国土交通省:http://www.mlit.go.jp/index.html
九州農政局:http://www.maff.go.jp/kyusyu/index.html
内閣府民間資金等活用事業推進室:http://www8.cao.go.jp/pfi/index.html
JA鹿児島県経済連:http://www.karen-ja.or.jp/
PFIインフォメーション:http://www.pfinet.jp/index.php
PFI事業導入の手引き:http://www8.cao.go.jp/pfi/tebiki/index.html