道の駅 「彼杵の荘」の思ひで…

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 【訪問日:2015年12月】

 

今日は長崎県の道の駅「彼杵の荘」でお散歩です.

 

f:id:osanpowanko:20160114160336j:plain

 

 

「お茶と鯨の町 東彼杵」での2度目のお散歩です.
道の駅の販売施設の工事は完了し,新しくなっていました.リニューアルして1年半ほど経つそうです.店内は少し広くなっており,野菜やお菓子類,お弁当を販売していました.前回お散歩に来た時に食べた「くじら釜飯」もありましたよ♪
前回のお散歩では,そのぎ茶ソフトクリームを食べましたが,お品書きを見てみると,「和紅茶ソフト」というのもあります.気になるなぁ”次回お散歩に来た時に食べよう♪

【兵五郎どん】
道の駅「彼杵の荘」敷地内で腰・膝・踝(くるぶし)の神様を見つけました.

 

f:id:osanpowanko:20160114160440j:plain

 

その名は「兵五郎どん」です.兵五郎どんは修行のために全国行脚していたのですが,彼杵へきた際に足腰が痛み始め旅が続けられなくなってしまったそうです.足腰の痛みに悩み続けた兵五郎どんは『自分が足腰の痛みを治す神様になる』と言い残し亡くなったそうです.お茶が好きだった兵五郎どんの霊所にお茶を備えてお参りをすれば足腰の痛みが治ると言われています.
だから,たくさんのお茶が備えてあるのですね”もちろん彼杵茶もありましたよ♪

 

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 【訪問日:2014年3月】

 

今日は長崎県の道の駅「彼杵の荘」でお散歩です.

 

f:id:osanpowanko:20140612220607j:plain

 

 

お散歩をした2014年3月は工事中だったため,特設テントが設置されていました.
テント内では野菜や魚を販売していました. 

 

f:id:osanpowanko:20140612220722j:plain

f:id:osanpowanko:20140612220734j:plain

 

仮の施設ですが,冷蔵施設も完備しており,シャコなどの海産物や漬物が販売されていました.

 

物産館の方も営業しており,東彼杵町の特産品「そのぎ茶」や「くじら」,お土産用のお菓子やお弁当を販売していました.

 

f:id:osanpowanko:20140612221040j:plain

 

ペットは連れて入ってはいけません.


パンやお惣菜,お弁当の種類が豊富でした.

 

f:id:osanpowanko:20140612221140j:plain

f:id:osanpowanko:20140612221152j:plain

 

パック入の「やきとり」です.串に刺さっていないです.ちょっと不思議な感じがしますが,おかずにするなら食べやすいかも,と思いました.
美味しそうな釜飯を見つけましたよぉ!

 

f:id:osanpowanko:20140612221341j:plain

 

道の駅「彼杵の荘」オリジナルのくじらの釜飯(390円)です.右側に写っているのは,釜飯の中の様子です.
早速,買って食べてみました.中身は写真に写っていたとおり,色鮮やかに盛り付けられています.くじらの皮(脂)の部分と肉の部分がたっぷり入って,甘い味付けでした.きのこが入っており,卵がトッピングされています.こんなにいろいろ入って,この値段はお得ですね”

 

 f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 彼杵とくじら

 

彼杵町は江戸時代初めから明治にかけて捕鯨と鯨肉取引の中心地として栄えたそうです.


大村湾に面している東彼杵町は流通・交通の要所であり,昔から様々な商品が取引きされていました.多くの海産物が運び込まれる中でも重要な商品だったものが鯨です.陸揚げの後,魚市場やくじら問屋で争うように売り買いされた鯨が九州各地へと送られていました.

 

彼杵と鯨の間には300年以上もの歴史があるのです.
大村湾の外海の松島・崎戸島から五島にかけての地域は鯨の往来がある場で,1年を通し多くの鯨を見ることができたそうです.その鯨の捕獲漁を始めた人物が深澤儀太夫で,彼は九州で初めて捕鯨を行った人と言われています.

 

深沢儀太夫は初代(勝清)と二代(勝幸)がいます.彼らは紀州(現在の和歌山県)で捕鯨の方法を学びました.帰郷後,捕鯨組を組織して西彼杵半島や五島列島近海で年間数百頭のクジラを獲ったそうです.捕鯨は彼らに大金をもたらしましたが,深沢儀太夫は贅沢をせず大村藩のためにその私財を投じました.寺の新築・修繕や道路の改修を行うなど人々の利益と幸福のために捕鯨で得た資金を費やしました.さらに洪水や干ばつに悩まされていた野岳村を救うために1661年には野岳湖を造ったのです(農林水産省「長崎県 今も残る深澤儀太夫勝清の贈り物」より).野岳湖は長崎県大村市東野岳町にある周囲3kmの人工の灌漑用ため池です.

捕鯨で築いた富を自分のために使わず,大村藩の財政や社会事業に貢献した深澤儀太夫は感謝されており,今でも深沢儀太夫まつりが開催されているそうです.

 

かつては港に鯨肉問屋があり,鯨の取引で賑わった彼杵の町.現在では,ワシントン条約により取引量が減少したようですが,彼杵港に陸揚げされた鯨は彼杵鯨肉株式会社のもとで月に一度,入札会が行われているそうです.

 

クジラだけではなく...タコも買いました.たこサンド(157円)というのも食べてみました. 

 

f:id:osanpowanko:20140612221742j:plain

f:id:osanpowanko:20140612221753p:plain

 

2枚の生地でソースやマヨネーズを挟んであり,お好み焼きみたいです.ちゃんとキャベツも入っています.
タコはどこかなぁ...
あ!! いました.小さめのタコを生地の中で見つけました.平たいたこサンドは丸いたこ焼きよりも食べやすいです.

 

物産館では長崎県銘菓も販売されています.右側の写真はラッキーチェリー豆(367円)です.長崎県をお散歩していて,何度も見かけたお菓子です.ちょっと気になっていたので買ってみました.

このお菓子の裏面には『豆のひとりごと』という自身の紹介文が載っています.少し引用します.
「私は『ラッキーチェリー豆』と名付けられておりますが、本体は「そら豆」でございます。わたくしが名付けられるまでの過ごしかたを申しますと...」
...と,お上品なような時代を感じさせるような…こんな調子で,そら豆が油で揚げられ生姜や砂糖で味付けをされラッキーチェリー豆となっていく様子が述べられています.特製砂糖のあっさりした甘みが特徴なのだそうです.購入した際は豆菓子の味だけではなく,豆のひとりごとも楽しんでください”

ラッキーチェリー豆は藤田チェリー豆総本店が製造しています.あ” この会社は,こないだお散歩した道の駅「みずなし本陣ふかえ」でみつけた「かす巻」を作っている会社です.  


道の駅「彼杵の荘」オススメの商品は「そのぎ茶」です. 

 

f:id:osanpowanko:20140612222549j:plain

f:id:osanpowanko:20140612222604j:plain

 

缶ボトル入りそのぎ茶490ml(130円)やお茶の餡が入った今川焼き,またお土産に買って帰れる最中といった加工品が販売されています.

そして,もちろんそのぎ茶の茶葉もあります.

 

f:id:osanpowanko:20140612222710j:plain

 

こちらがそのぎ茶の茶葉コーナーです.
いろいろな種類があって迷ってしまいます.でも,高級品だけではなく普段使いもしやすいリーズナブルな価格のものも揃っていました.
そのぎ茶200g(500円)という商品もありました.気軽に購入して,試すことができます.
また,粉末緑茶40g(210円)という商品もあり,お湯や水に溶けやすいように加工されています.一杯だけお茶を飲みたい時などに便利です.普段,緑茶を飲む習慣がない人へのお土産にも良いですね.ちょっと試してみなさいよ~なんて言いながら渡せます.

 

 f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain そのぎ茶

 

そのぎ茶は主に長崎県東彼杵町で生産されています.
東彼杵町の茶業は,大村湾を望む150mから350mの台地を中心に広がっており,茶生産農家約300戸,茶園面積は約400haで長崎県の茶園面積の54%を占めるそうです.荒茶(収穫後,酸化を止めるため蒸すなどの工程を加えたもの)の生産量は年間約700トンで長崎県の約65%を占めているそうです(データは東彼杵町ホームページ). 

 

f:id:osanpowanko:20140612223126j:plain

 

東彼杵町は長崎県のほぼ中央に位置しており,町の東北では佐賀県嬉野市に接していています.嬉野市もお茶の産地として有名ですよね” この地域では,美味しいお茶が栽培されているのですね.


ふくよかな味と香りが特徴のそのぎ茶は「蒸製玉緑茶」に分類されます.
蒸すというのは日本緑茶に特徴的な工程です.蒸すことで作られる緑茶(蒸製緑茶)においても,日光を当てる程度や葉を摘む時期によって煎茶や玉露,番茶,碾茶(抹茶),かぶせ茶,玉緑茶などに分類されます.一方,釜炒製という中国式の緑茶もあります(烏龍茶ではありません).

 

ちょっとややこしいですが...
玉緑茶というのは,製造工程の途中までは煎茶と同じなのですが,形を細長く整える「精揉」という工程がなされません.従って,丸い形状に仕上がるのです.その形状から「ぐり茶」とも呼ばれることもあるそうです.揉む代わりに回転するドラムで茶葉を乾燥させます.
九州北部から中部で作られる玉緑茶は渋みが少なくまろやかな味わいが特徴です.嬉野茶も同じ製法のようです.

 

道の駅「彼杵の荘」では高級長崎玉緑粉末茶(315円)というものも販売されていました.粉末なので,飲みやすいと思って購入したのですが...粉末だと茶葉の形が分かりません.でも「玉緑茶」の特徴は残っていると信じて飲むことにします.

 

彼杵茶は紅茶にもなっており,ティーパックで販売されていました.

緑茶・烏龍茶・紅茶はどれも同じツバキ科の植物チャ(Camellia sinensis)の樹の葉から作られているのは皆さんもご存じだと思います.
緑茶は「不発酵茶」であり,収穫された茶葉を発酵させません.
烏龍茶は「半発酵茶」であり,発酵を途中で止め乾燥させます.発酵の程度で緑色となる烏龍茶もあるそうです.
紅茶は「発酵茶」であり,茶葉を完全に発酵させたお茶です.

 

紅茶はインドやスリランカなど暑い地域で生産されています.日本緑茶は鮮やかな緑色が特徴であり,お茶が作られる地域の気候によって様々なタイプのお茶が生産されてきたようです.緑茶・烏龍・紅茶は同じ植物ですが品種により中国種やアッサム種,中国大葉種などに分類する考えが定着しているそうです.

そのぎの茶園で栽培されている茶樹も20品種ほどあります.それぞれに特徴があり,例えば葉が楕円形で特に大きく,タンニン含量が多い「はつもみじ」という品種は紅茶として用いることに適しているようです.


道の駅「彼杵の荘」には,そのぎ茶を加工したサイダーが販売されていました.

 

f:id:osanpowanko:20140612223414j:plain

 

和紅茶サイダー(150円)だけではなく,そのぎ茶サイダー(150円)という緑茶のサイダーもありました.どちらも美味しかったですが,紅茶サイダーの方がおさんぽわんこのお気に入りです♪

日本茶については 道の駅 「にしお岡ノ山」の思ひで…も参考にしてください.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain ソフトクリーム

 

f:id:osanpowanko:20140612223725j:plain

 

そのぎ茶ソフトクリーム(250円).
クリーミーで,抹茶を飲んでいるような濃厚な美味しさがありました.淡い緑色が綺麗です.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 道の駅スタンプ

 

f:id:osanpowanko:20140612223825p:plain

 

スタンプは売店のレジの横にありました.

「彼杵の荘」は古墳のある道の駅です.

 

f:id:osanpowanko:20140612224204j:plain

f:id:osanpowanko:20140612224224j:plain

 

この古墳がスタンプのデザインになっているのですね” 敷地内には歴史民俗資料館があります.

 

つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

 


 

名称 彼杵の荘(長崎県‐04)
住所 長崎県東彼杵郡東彼杵町彼杵宿郷747-2
アクセス 国道205号線沿い.
関連サイト http://www.qsr.mlit.go.jp/n-michi/michi_no_eki/kobetu/sonogi/sonogi.html
ポイント NO DOGS ALLOWED.

 

【参考ホームページ・参照文献】

大村市ホームページ:http://www.city.omura.nagasaki.jp/index.html
お茶百科:http://ocha.tv/
東彼杵町ホームページ:http://www.sonogi.jp/index.html
彼杵鯨肉:http://www.sonogi-kujira.com/
そのぎ茶市:http://www.nagasakikaido.com/chaichi/index.html
中村茶舗:http://www.nippon-tea.co.jp/index.html