【訪問日:2015年2月】
今日は高知県の道の駅「かわうその里すさき」でお散歩です.
高知自動車道須崎西ICすぐ近くにある「かわうその里すさき」.高知自動車道で高知市方面から来た場合は,道の駅専用の降り口があるそうです.
ニホンカワウソが生息していた地
道の駅「かわうその里すさき」は新荘川の近くにある道の駅です.新荘川はニホンカワウソが最後に発見された川として知られています.
【ニホンカワウソ】
イタチ科のニホンカワウソは体長1m前後で,長い尾と水かきのある短い足が特徴です.鰻や鮎といった魚類だけではなく,エビやカニも食べるそうです.腸が短く消化吸収が苦手なため食事の量が多く,1日に1Kgほどのエサを必要とします(カワウソの体重は4Kgから10Kgほど).夜行性のため,夜になると川や海で魚類を捕食するようです.
1880年頃までは北海道から九州の日本全域に分布していたニホンカワウソですが,毛皮目的の乱獲や河川環境の悪化に伴い生息数は減少していきました.そして2012年8月,ついにニホンカワウソは「絶滅種」と判断されたのです.
環境省版のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)は専門家が日本に生息する野生生物の絶滅危険度を科学的・客観的に評価したものです.ニホンカワウソは生息確認調査が行われてきたにもかかわらず30年以上生息が確認できていないことから「我が国ではすでに絶滅したと考えられる種」と判断されたのです.
特別天然記念物であったニホンカワウソが須崎市で確認されたのは1974年のことです.当時,すでに絶滅が危惧されていただけに,新荘川での発見は大きなニュースとなったようです.その後,地元の人や報道関係者に何度か目撃されたものの,1979年を最後にニホンカワウソは姿を見せなくなったのです.
2002年須崎市は「カワウソと共生できるまちづくりのための環境基本条例」を制定しました.カワウソを市のシンボルとし,生き物と共生できる町創りに取り組んでいます.マスコットキャラクターや「すさき・かわうそクラブ」という組織をつくり,市民にとどまらず全国の人に呼びかけ「かわうそのまちづくり」を進めたのです.新荘川の上流にある津野町には,かわうそ自然公園・かわうそ学習館があるそうです.カワウソを通して環境保全の意識を高めているのです.
ニホンカワウソが2012年に絶滅種とされたことを受け,姿を見せなくてもまだ生息していると信じていた住民はショックをうけたようです.しかし,豊かな自然を残そうという取り組みは続けられ,環境保護により一層取り組む姿勢を見せています.
参考URL:須崎市ホームページ「かわうその部屋」
絶滅種指定は非常に残念ですが,ニホンカワウソはマスコットキャラクター「しんじょう君」として生き続けています.
道の駅「かわうその里すさき」には,たくさんのニホンカワウソ(しんじょう君)がいましたよ.
高知県の名産品が勢ぞろい
道の駅「かわうその里すさき」には直営店に加え,6つのテナントが入っています.
店内は高知県の名産品であふれかえっています.写真に「①レジ」と写っているのが見えるでしょうか? 店内1階は目立つ仕切りはありませんが,6つのテナントと専門店で構成されており,支払いは各店舗で行うこととなっています.商品のそばにも支払いをするレジ番号が書いてありました.
さっそく「しんじょう君」を発見しました.
「しんじょう君」は申請をすれば無料で商品化・イラスト使用できるようです.写真に写っている「しんじょう君」は頭がもじゃもじゃしていますが...帽子をかぶっているのです.帽子は鍋焼きラーメンを形取ったものです.
須崎市の名物,「鍋焼きラーメン」は土鍋に入った和風のラーメンです.鶏がら醤油味のスープには歯ごたえのある細麺が入っているようです.鍋焼き“うどん”のように卵が入っています.「しんじょう君」の帽子にも,ちゃんと卵がくっついています.「鍋焼きラーメン」を提供しているお店は,須崎市に40軒程度あるそうです.このご当地ラーメンは,道の駅「かわうその里すさき」の2階にあるレストラン「とれた亭」でも食べることができます.
土鍋で提供される「鍋焼きラーメン」にはもう一つ定義があります.それは付け合せの漬物がついてくることです.写真では見にくいかもしれませんが,とれた亭の「鍋焼きラーメン」にもちゃんとタクアンが付いています!
1階の特産物販売所にはお菓子類だけではなく高知の地酒や海産物などが豊富に揃っています.
ここには100種類ものお酒があるそうです!
たくさん,たくさん並ぶお土産の中でオススメを聞いたところ「最近はこれが人気だよ」と教えてくれました.
葉にんにくを使った薬味です.刺身につけて食べても美味しいと言っていました.
カツオを中心とした海産物もたくさん扱っています.「野島商店」では,焼かつおを販売しています.
独自の製法で作られている“焼かつお”.脂ののったトロ鰹を蒸し焼きにしているそうです.食品添加物は使わずに,ミネラル豊富な室戸の海洋深層水で仕込みをしているのだとか.真空パックで販売されているので,お土産にも良いですね”
海産物を扱うもうひとつの店舗「多田水産」では,鰹のわら焼きタタキを実演販売しています.
かつお代+300円で「わら焼きたたき作り体験」もできるようです.鰹の生節や鰹本節(削り節)も販売していました.また,鰹だけでなイカやカマス,アジの一夜干しも販売していましたよ.
館内では海のものだけではなく,川のりの佃煮やあおさのりなども販売していました.商品の隙間から顔をのぞかせるニホンカワウソ.
「しんじょう君」グッズもありますが,ニホンカワウソのぬいぐるみも販売されています.
こちらは「かわうそせんべい」.「かわうその里すさき」の直営店の限定販売なのだとか.
あっ!!
「しんじょう君せんべい」も見つけました.こっちのカワウソは帽子をかぶっています.
店内には,お土産や名産品だけではなくアイス屋さんもあります♪
提供されるアイスも高知名物です.販売されているのは「アイスクリン」というシャーベットに近いタイプのアイスです.アイスやシャーベットも販売しているようでした.生姜や甘酒,栗,文旦など高知の名産品を味わえます.
野菜や果物を扱う直売所が「かわうそ市」です.地元のお客さんが買い物に来ているようでした.
右の写真は,とても立派な金時生姜です.
「かわうそ市」では野菜だけではなくパンやお餅,巻き寿司も販売しています.いも天や唐揚げといったお惣菜もありました.
「かわうそ市」で販売スタッフをしているおばちゃんが「しんじょう君は須崎市のゆるキャラなんだよ.」と教えてくれました.そしてこの商品を紹介してくれました.
「かわうそ焼き」です.白あんの他に小豆あんやカスタード味があるようです.
道の駅スタンプ
デザインはもちろんカワウソ.スタンプは販売所内の商品の上にありました.ちょっと移動中のようです.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
名称 | かわうその里すさき(高知県‐13) |
住所 | 高知県須崎市下分甲263-3 |
アクセス | 国道56号線沿い |
公式サイト | http://www.ca.pikara.ne.jp/kawausonosato-s/ |
ポイント | お会計に注意” |