【訪問日:2015年12月】
今日は島根県の道の駅「シルクウェイにちはら」でお散歩です.
道の駅の裏手には水質が良いことで知られる高津川があります.親水公園が整備されており,川遊び,カヌー体験,野鳥観察などができます.中でも夏にできる鮎釣りが人気のようです.
道の駅にはコンビニエンスストアやフードコート,シャワー室(10分100円)があり,川遊びでも快適に過ごせそうです.
国土交通省の2007年度の水質調査で,全国の一級河川において第1位に選ばれた高津川(しまね観光ナビ).「シルクウェイにちはら」には鮎やワサビなど,清流のもとで育まれた特産品が揃っています.
特産品販売所
駅長さんにお聞きしたところ,鮎とワサビがオススメとのこと.
【ワサビ】
ワサビは年間で扱っており,生ワサビも一年中あるそうです.
高地にある水田で栽培しており,出荷できるまでには2年ほどかかるそうです.日原のワサビの栽培には安蔵寺山のブナ原生林から湧き出る渓谷水が使われています.辛いだけではない風味の良さが日原のワサビの人気なのだとか.
生のワサビだけではなく,ワサビの加工製品がたくさんありました.
ドレッシング,ふりかけ,粕漬け,そば,葉わさびが入った佃煮などいろいろあります.ワサビ漬けは数種類の味があり,のりや味噌,しいたけなどでアレンジされていました.お土産にも良さそうですね”
【鮎】
駅長さんのもうひとつのオススメが鮎です.
道の駅のそばを流れる高津川にはダムが作られていません.これは一級河川において珍しいことなのだとか(高津川漁業協同組合).ダムによって貯水されることがないため,新鮮で豊富な水量が常にあります.また,増水によって川底が洗われるため清流が保たれ良質のコケが発生します.鮎はコケを食べて育つ魚です.餌となるコケの質が良いからこそ,鮎の品質も最高のものとなるのです.
冷凍の天然あゆを販売していました.
高津川の恵みは,鮎やワサビだけではないようです.
【シルク製品】
今回お散歩している道の駅の名前は「シルクウェイにちはら」.“にちはら”は市町村合併前まで日原町であったことに由来しています.そして“シルク”は日原地区の特産品のひとつです.
日原町には中国地方唯一の製糸工場「石西社」がありました.1960年ごろまでは養蚕業が盛んで,絹糸の生産量は県内一を誇っていたそうです.しかし安価な生糸や繭が輸入されるようになると養蚕業は衰退し,2000年には「石西社」の製糸部門は操業停止に追い込まれました.
しかし,日原町では養蚕業の伝統を残すための取り組みがすでに行われていたのです.「日原町シルクの里づくり」のもと産官学の連携で研究が進められ,蚕を利用した高付加価値の商品開発が行われました.その成果が蚕の蛹を利用した冬虫夏草の培養技術です.きのこの一種である冬虫夏草は,滋養強壮や病後の回復に良いと言われており,中国では漢方として用いられているそうです.
1996年5月には冬虫夏草の人工培養方法を日原町(現津和野町)として特許出願しており,生きた蚕の蛹に菌を感染させて冬虫夏草を培養する方法を特許取得しています.
特許使用のライセンスを受けた「にちはら総合研究所」は「津和野式冬虫夏草」ブランドとして培養しています.また,健康食品の研究開発および販売も行っています.津和野町は津和野式冬虫夏草の売上に応じたロイヤリティ収入を得ることができるのです.
(資料)
総合科学技術会議知的財産戦略専門調査会 第23回(平成17年 3月16日)資料
「日原町が保有する知的財産」
「地域資源の有効活用と知財創造活動による地域活性化について」
桑の葉をブレンドした健康茶「冬虫夏草茶」は道の駅「シルクウェイにちはら」の特産品販売所でも販売しているようです.もちろん,繭そのものを加工した製品もあります.
「シルクパウダー」はアミノ酸やタンパク質を豊富に含む食品で,毎日の飲み物やヨーグルトといった食材に加えて摂取するそうです.絹製品は“取り入れる”だけではなく“身につける商品”商品もありました.
靴下やネックウォーマーなどシルクを使った製品が販売されていましたよ.
日原の特産品「鮎,ワサビ,シルク」以外のものも販売しています.源氏巻やまめ茶(道の駅「津和野温泉 なごみの里」の思ひで…)など津和野の特産品も扱っていました.まめ茶は“茶葉”だけではなく,まんじゅうや羊羹に加工され“お菓子”としても販売していました.
茶葉として販売されているまめ茶を飲んでみました.麦茶のような味で香ばしいお茶でした.ノンカフェインなので,飲み過ぎちゃっても大丈夫ですね“
アイスコーナーでは地元の農産物をつかったカップアイスを販売していました.いちご,かぼちゃ,トマトなどちょっと変わった味もあります.有機栽培の野菜や果物をシャーベットやジェラートに加工しているそうです.さらに,こんなアイスもありました.
今回はミルク味の自然薯アイス(324円)に挑戦しました.
綺麗な白い色をしています.味は...美味しい♪ ミルクのコクだけではなく自然薯の味もしました.粘りもあり,この粘っとした感じが病みつきになります.ちょっと溶けかけがオススメです.
農産物販売「旬菜市場」と加工品売り場「あしたば」
外には野菜と惣菜を扱う店舗がありました.
コロッケや餅,惣菜といった加工品は,おいしいと評判で加工品はリピーターも多いのだとか.季節ならではのメニューもあるそうです.
写真に写っているのは寿司です.花のような飾り付が綺麗ですね”
フードコート
ラーメンやうどんを販売しています.
ラーメン店の食券販売機を見ると「鮎ラーメン」がありました! 特産品を使った一品なのですね” そのとなりは,なんと「里芋ラーメン」です.どっちも気になるけれど,どちらも売り切れでした.
「いなりラーメン」って,いなり寿司とラーメンのセットなのかな!? でも,「ラーメンおにぎりセット」もあるし...いろいろ不思議です.また来なくちゃ.
道の駅スタンプ
ちょっと薄い…ですが,ワサビ,鮎,繭,星がデザインされています.道の駅「シルクウェイにちはら」から車で10分ほどのところに日原天文台があります.1985年にオープンした全国初の公開天文台です.国内最大級の75cm反射望遠鏡が設置されているそうです.
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
名称 | シルクウェイにちはら(島根県-15) |
住所 | 島根県鹿足郡津和野町池村1997 |
アクセス | 国道9号線沿い |
関連サイト | http://www.tsuwano.net/www/contents/1000000429000/index.html |
ポイント | 自然薯アイスの口当たり |