道の駅 「塩津街道あぢかまの里」の思ひで…

 

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今日は滋賀県の道の駅「塩津海道あぢかまの里」でお散歩です.
琵琶湖の最北へやって来ました.

 

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「塩津海道あぢかまの里」は情報施設を備えた道の駅として登録するまで,特産品販売店「あぢかまの里 奥琵琶湖水の駅」だったようです.

道の駅でもあり,水の駅でもあるのですね“

 

駅名の「あぢかま」とは塩津の地域を指す枕詞(それ自体は直接の意味を持たず,ある特定の言葉を修飾し短歌の調子を整える言葉)であり,琵琶湖で越冬する鴨に由来していると公式ホームページで紹介されています.

そして,あぢかまの里のマスコットキャラクターは「あぢかもくん」です.「あぢかもくん」の大きな看板が迎えてくれます.

 

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 そして…鴨肉は「あぢかまの里」の名物でもあります….自然に近い環境で育て得られた鴨は,期間限定ですが販売されるそうです.

 

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…期間終了です.

 

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でも,大丈夫!軽食販売コーナーでは「鴨そば」を食べることができます.「鴨そば」には琵琶湖産のエビのかき揚げがトッピングされるようです.

軽食コーナーであゆの天ぷらの試食を見つけました!朝早い時間のお散歩だったので,まだ誰も食べていないようです.お先に...いただきます.

 

特産品販売所では,西浅井地域に限定した農産物や新鮮な琵琶湖の水産物を販売しているそうです.
本当に新鮮でした!! 写真ではちょっと伝わりませんが,このエビはまだ生きていて,動いています!!

 

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販売所には,大粒しじみや「いさざ豆」など琵琶湖産の食材も並んでいます.

右の写真の「いさざ豆」とは,琵琶湖産の川魚である“いさざ”を甘めに煮上げた佃煮のこと.


“イサザ”という魚はご存知でしょうか!?
イサザはハゼの一種で,腹は白ですが全体に黄色みを帯びた体長8cm前後の湖魚です.琵琶湖固有種で,水深の深い北湖に生息しています.


琵琶湖周辺でのみ取引されているイサザは湖魚の中でも高価なものなのだそうです.漢字では「魦」.「魚」偏に「少」と書きます.貴重な魚であることが漢字からも伝わってきます.


漁獲量は周期的に変動し,多い時は400トンを超えることもあったそうです.しかし,近年は数十トンに減少したまま回復していないそうです.漁獲量の変動が大きいということも,イサザを貴重な食材にしている要因かもしれません.

 

イサザ漁は冬に行われます.冬の琵琶湖の貴重な味…食べてみればよかったなぁ...

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 丸子焼

 

「やわらかくて、おいしいよ」とあぢかもくんにオススメされたので,買ってみました.丸子焼(8個入り300円)には,タコではなく地元産の羽二重もちと野菜が入っています.

 

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 丸くて,ソース,鰹節,紅生姜がかかっていて,たこ焼きのようです.
見た目だけではなくて,香りもたこ焼き.“たこ焼き”という先入観に支配されるので,不思議な感覚でしたが,モチモチのお餅がおいしかったです.ソースともよく合っています♪

お餅が入っているので,お腹いっぱいになります.

丸子焼の「丸子」は「丸子船」のことかなぁ”

 

【丸子船】

江戸時代を中心に琵琶湖における運送を担った,琵琶湖独特の帆走木造船のことです.最盛期には1400隻もの丸子船が湖上で活躍していたそうです.

 

丸子船は湖の波の動きを捉えるために,船底は平に造られていました.そして,最大の特徴は船体の両側の「おも木」と呼ばれる部分にあり,大きな丸太を縦方向に割ったものが船縁に取り付けられています.大木を二つ割りにし,そのまま取り付けている船は他にないそうです.


独特な構造となった要因として「船を安定させる」といった理由が考えられていますが,なぜ巨大な木材を使用する必要があったのかに関しては,まだ研究中なのだそうです.

「おも木」は丸子船の最大の特徴であり,最大の謎となっています.

 

「あぢかまの里」から南西方向へ車で15分ほど行くと「北淡海・丸子船の館」があるそうです.実物の丸子船展示を見ることができるとのこと.

またお散歩に来たら,ぜひ行ってみたいなぁ“

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 鮒と鯖

 

滋賀県の郷土料理のひとつに「鮒寿し」があります.

鮒寿しとは塩漬けした鮒をご飯の中で醗酵させたものです.「寿し」といっても,握り寿司のように酢飯と一緒になっているのではありません.一般的に,鮒寿しは醗酵させた魚の身だけを指します.「鮒の熟れ鮨(なれずし)」というと分かりやすいかもしれません.

 

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…こんな感じなのですね.

穀物の醗酵を利用した保存食品でもある鮒寿しは,乳酸醗酵を用いているチーズと同じ仲間と言えるそうです.きっと,独特の香りが共通点ですね.

 

鮒寿しは「ニゴロ鮒」という琵琶湖固有種を用いて作られます.琵琶湖には他の種類の鮒もいますが,骨が柔らかく味が良い二ゴロ鮒を用いることで,美味しい鮒寿しとなるそうです.また,卵をもったメスの鮒が珍重され,価格はオス鮒の10倍もするのだとか.

 

近年,天然二ゴロ鮒の漁獲量は減少傾向にあり,貴重な種となっているそうです.

 

道の駅「あぢかまの里」の軽食コーナーでは,気軽に鮒寿しを体験できます.
「鮒寿し茶漬けセット」(1300円).鮒寿しの茶漬けと鯖寿司が一緒に食べられるお得なセットです.

 

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 右上に写っているのが鮒寿し茶漬け.独特の酸味がある鮒寿しに優しい出汁をかけた茶漬けです.
酸っぱいものを暖かくして食べると,不思議な感じです.発酵食品独特の香り…独特の酸味…独特の味に仕上がっています.何とも言えない酸味が気になって,ついつい「もう一口...」と食べてしまいます.

食べ慣れている,鯖寿司と比べると,とっても大人な食べ物なのだなと思いました.日経新聞夕刊には,お茶漬けは「くせがなくって食べやすく,さらさらといける」と書いてありましたが,初めて食べるおさんぽわんこ達はそのように感じませんでした.すっぱぁ~い!


鮒寿し茶漬けは単品もあるので,ぜひ体験してみてください.

鯖寿司の方はというと,肉厚の鯖がとっても美味しかったです.二ゴロ鮒の採れる琵琶湖最北,そして鯖街道の東に位置する塩津ならではのセットですね.

 

直売所で売っている鮒寿しを見ると,かなりの高級品だということが分かります.

 

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ひときれ210円といったところでしょうか.
軽食コーナーで食べられる鮒寿し茶漬けはお得だったのかもしれないですね”

 

公式ホームページのプロフィールによると,あぢかもくんの好物は「鮒寿し」らしいです.

...大人なのですね.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain ソフトクリーム

 

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冬のあいだはお休みです.
公式ホームページによると,甘さ控えめのブルーベリーソフトがオススメのようです.

 

ちなみに…ししコロの販売も2月末までお休みとのことでした.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 道の駅スタンプ

 

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 詳細な場所は忘れてしまいましたが…特産品販売所内にあったと思います.
あぢかもくんとびわ湖独特の帆船「丸子船」がデザインされています.う~ん,あぢかもくんがスズメに見える…

 

「あぢかまの里」は15番目の道の駅です.
16というのは“びわこ一周スタンプラリー”の番号だと思います.

 

 つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

 


 

名称 塩津街道あぢかまの里(滋賀県‐15)
住所 滋賀県長浜市西浅井町塩津浜1765番地
アクセス 国道8号線沿い.
公式サイト http://www.koti.jp/
ポイント 鮒寿しに挑戦しましょう.

 

【参考ホームページ・参照文献】


滋賀のおいしいコレクション:http://shigaquo.jp/
北淡海・丸子船の館:http://www.koti.jp/marco/index.html