道の駅 「富士」の思ひで…

 

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今日は静岡県の道の駅「富士」でお散歩です.

 

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国道1号線沿い上り・下りの両サイドに駐車場やトイレが設置されています.
上り(沼津方面)には売店とレストランが併設されています.また,富士山を眺めることのできる展望コーナーがあります.下り(静岡方面)には立ち食いそばを提供する麺類コーナーがあるようです.上り側と下り側は地下通路で結ばれています.

今回は,上りの施設をお散歩しました.


まずは,売店を見てみます.富士さん関連お菓子がたくさんあります. 

 

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箱のデザインだけではなく,チョコクランチやサブレなど中身のお菓子も富士山です.
さらに,ペットボトルも富士山です.

 

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富士山の形のパネルの前に仲良く並んでいます” 富士山がいっぱいです.
富士山ペットボトルは,下が太く上が細いデザインなので倒れにくそうです.

さらに,コーンも...富士山です...

 

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 ...どうしよう.何に使おうかな” あ!小さいのもありました.

 

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 でも,何に使おうかなぁ...帽子掛けにでもしようかな”
大きいのも小さいのも値段は一緒,1945円です.

さらに,トイレットペーパーも富士山です.

 

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このトイレットペーパーには5合目から頂上までの説明が書かれているそうです.

紙・パルプが主産業である富士市ならではの商品です.富士登山だけではなく,他の絵柄のトイレットペーパーも販売していました.

さらに,道の駅「富士」からは本物の富士山も見ることができます.
上り側には「富士山ビューポイント」があります.2階にある富士山ビューポイントは17時まで利用できるようです.

 

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富士山の位置も教えてくれています.あの位置でカメラを構えれば良いようです♪

  

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これが今日の一枚.…富士山はどこでしょう??? 曇りの日は富士山が見えません.

このポスターのような景色が見られると思っていたのに.残念です.

 

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残念なので,美味しいものを食べることにしました.

上り側の施設には,食事コーナーがあり店内でゆっくり食事することができます.
オススメは店内で打った「十割そば」のようでしたが,今日は三島コロッケと黒はんぺんが付いた「炊込み桜えび丼」(700円)にします.1日限定5食です.

 

【みしまコロッケ】

みしまコロッケとは,箱根西麓(はこねせいろく)で採れた三島馬鈴薯(メークイン)で作ったコロッケのことです.


箱根西麓三島野菜は,箱根の西側の斜面に広がる標高50m以上の畑で栽培される野菜です.この地区は適度な傾斜地があるため水はけが良く,日当たりや風通しも良いため古くから大根などの野菜が栽露地培されているそうです.

 

三島馬鈴薯を100%使用することが「みしまコロッケ」の唯一の条件です.
つまり,三島馬鈴薯を用いていればどのようにアレンジしても良いそうで,認定店それぞれが独自のコロッケを提供しています.例えば,柔らかく煮込んだ牛すじ肉を入れたコロッケや桜えびのコクと香りが楽しめるコロッケ,じっくりと炒めた玉ねぎが入っているコロッケがあります.さらに,コロッケパンとして販売しているお店やピザとして提供しているお店も紹介されています.ブラジル風やイタリア風のみしまコロッケもあるようです.
お持ち帰りができるお店もあります.それぞれのお店でアレンジされた「みしまコロッケ」を食べ比べるのも楽しそうですね”

 

根菜類の栽培に適している箱根西麓地域では,三島甘藷(さつまいも)や里芋も栽培されています.甘藷や里芋も「みしまコロッケ」の姉妹品となっており,それぞれを100%しようしたコロッケが販売されています.
甘藷みしまコロッケは果物にも匹敵するという甘みが,里芋みしまコロッケはクリーミーな食感が特徴なのだそうです.

 

「みしまコロッケ」は認定店で販売しています.道の駅「富士」の(上り側)食事コーナーも認定店のひとつです.店内には,認定書が貼ってありました. 

 

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今回,食べたものは馬鈴薯を用いたコロッケですが,クリーミーなお芋でした♪
道の駅「富士」のコロッケはシンプルなコロッケでした.お芋の良さが伝わるコロッケですね”

「みしまコロッケ」の上に乗っているのが「黒はんぺんフライ」です.サックサクで,食べた時に良い音がします♪それぞれ単品でも販売されています.1つ100円です.

メインの炊込み桜えび丼は,塩味の効いた出汁のごはんと優しい桜えびの甘さが美味しかったです.桜えび丼というと,いつも釜揚げの桜えびがごはんの上に乗ったものが出てきますが,炊き込みご飯としてアレンジしたものも良いと思います.暖かいごはんとして食べられるので,潮の香りを感じることができます.

 

 f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 駿河湾の桜えび

 

体長3cmから5cmの小さな桜えび.
日本で漁が行われているのは静岡県のみで,国産の桜えびというと100%が駿河湾産です.

 

桜えびは東京湾,相模湾の一部と駿河湾に分部する深海性のエビです.しかし,漁業の営業許可を認めているのは静岡県だけなので,国内の水揚げは全量が駿河湾産となります.水揚げされてセリが行われるのは駿河湾の由比港と大井川港です.

台湾海域でも棲息が確認されており,「素干し桜えび」として日本に輸入されていますが,桜えびは生息する場が限られているとても貴重で珍しい種なのです.

 

貴重な桜えびが育つ環境が整っている場が駿河湾です.
駿河湾には富士川,安倍川,大井川などの大きな河川が流れ込んでいます.雪解け水とともに南アルプスの山々の養分が海へ流れ込んでおり,桜えびの主な餌であるプランクトンが豊富に存在しているのです.
さらに,駿河湾の深さも桜えび育成のポイントとなっているようです.桜えびは,昼間は水深150mから300mの海域に棲息しています.駿河湾には富士川からわずか2kmの地点で水深が500mに達する場所もあるそうです.


昼間は深いところにいる桜えびですが,夜になると水深約20mから60mまで浮上してくる習性があります.
この習性を利用して,桜えび漁は夜間に行われています.桜えびの漁期は年2回で,3月下旬から6月上旬の「春漁」10月下旬から12月下旬の「秋漁」です.それ以外の時期は,桜えび保護のために休漁となり,桜えびが産卵する夏と深海域で生活する冬が禁漁期として設定されています.

 

水揚げされた桜えびの50%は生のまま干し上げる「素干し」にされます.そのため漁期を迎えると,天日干しの桜えびで富士川河川敷が一面ピンクに染まります.天候によりますが,漁が行われた際は朝7時から9時頃に天日干しが行われ,富士山を背景にピンクの絨毯を敷いたような景色を見ることができるのだとか.
『富士山と桜えび』は静岡ならではの景色ですね”

 

夜間に行われる桜えび漁では,美しく発光する桜えびを見ることができるそうです.
桜えびが体表に約160個の発光体を持っているためです.この発光体の数は,甘み・旨みの強さと関係しているそうです.発光体の多い駿河産の桜えびは,輸入物(発光体が100個前後)よりも甘いのだとか.


甘くて貴重な桜えび.
漁が解禁されている時期に早くたくさん採ってしまえば,他の業者よりも儲かると思われるかもしれませんが,そんなずるい事はできません.

桜えび漁では「プール制操業」が採用されており,水揚げを各船で均等に配分するシステムとなっています.由比,蒲原(かんばら),大井川町の3町の総水揚金が共同配分されています.1960年代から段階的に導入されたプール制は資源保護や魚価の安定,過当競争による事故防止などを目的としています.

桜えび漁は資源保護に取り組む漁業でもあり,資源量に悪影響が懸念される場合は漁が許される期間であっても休業措置をとることがあります.また,体長が小さい桜えびの集団は漁獲しないようにすることや漁獲量を年間2000トン以下に抑えるなど桜えび漁業の持続性が確保されています.

これらの取り組みは産卵量の保障につながり,資源の安定にもつながっているのです.資源が安定することで,価格の大きな変動を防ぎ漁業者の安定的な収入を実現しているのだそうです.
桜えびと漁業者の両方に優しいシステムが採用されているのですね”

 

資源管理と生態系への影響を継続的に調査・分析している静岡県桜えび漁業組合,「さくらえび2そう船びき網漁業」はマリン・エコラベル・ジャパン(MELジャパン)による認証を取得しています.MELジャパンは,資源と生態系の保護に積極的に取組んでいる漁業を認証し,その製品対する「水産エコラベル」の使用を許可します.これは,漁業の持続性を認証し資源管理活動を積極的に行っている漁業者を支援するラベルです.

消費者が認証マークの付いた商品を積極的に購入するようになると,認証制度の普及が促され,水産資源の持続的利用や生態系の保全に配慮した漁業者が増加するのです.

 

道の駅「富士」でも桜えびの加工品が販売されていましたよぉ. 

 

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また食事コーナーには,しらすと桜えびを用いた「釜揚げ紅白丼」「冷し揚げ桜えびおろしそば」「釜揚げ桜えびミニ丼」などがあり,いろいろなメニューにアレンジされた桜えびを食べることができます.

 

(日本経済新聞,2014/12/3)

桜えびの価格が前年(2013年)よりも2割から4割ほど高水準になっています.
春漁の水揚げ量が少なかったことや漁獲対象となるサイズの桜えびが少ないことが背景にあります.
駿河湾での取引価格はひと箱(15Kg)4万5千円から5万円となっているそうです.

 

f:id:osanpowanko:20140227173908p:plain 道の駅スタンプ

 

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登録番号,静岡県01番の道の駅です.
1993年に登録された道の駅「富士」は,全国各地で最初に登録された103駅の道の駅のうちのひとつです.

 

つぎはどこをお散歩しようかなぁ... 

 


 

名称 富士(静岡県‐01)
住所 静岡県富士市五貫島669番1号
アクセス 国道1号線沿い.
公式サイト http://www.ckk.or.jp/fuji/
ポイント 屋上からの富士の眺望がすばらしい.かも.

 

【参考ホームページ・参照文献】

日本水産資源保護協会(2009)「さくらえび2そう船びき網漁業」

大井川港発!駿河湾桜えび・しらす:http://www.siz-sba.or.jp/o-sakura/index.html
静岡市ホームページ:http://www.city.shizuoka.jp/index.html
箱根西麓三島野菜:http://hakoneseirokumishimayasai.jp/
マリン・エコラベル・ジャパン:http://www.melj.jp/
三島市ホームページ「みしまコロッケ」:http://www.city.mishima.shizuoka.jp/mishima_info/croquette/
由比港漁協:http://www.yuikou.jp/index.html