【訪問日:2014年12月】
今日は神奈川県の道の駅「山北」でお散歩です.
道の駅「箱根峠」に続き神奈川県2つめの道の駅として整備されました.
「山北」は静岡県の近くです.と紹介したいところですが,神奈川県に2つある道の駅は,いずれも県の西側,つまり静岡県の近くに位置しています.
東名高速道路を利用し,東京方面から来た場合は「大井松田(IC 6)」で降ります.
高速道路を出たら左方向,山北を目指します.その後の看板には“山北”の指示がなかったりもしますが,沼津御殿場方面へ…清水橋信号を右へ行くと,あと少しで道の駅「山北」に到着です.
販売コーナー
今日は雨の中でのお散歩です.
駅舎の後ろには山があり,向かい側には川が流れています.川の対岸はオートキャンプ場となっていました.
店内にはこんなステッカーもありました.山と魚がデザインされています.
魚...川魚の燻製を見つけました.
「毟る」は「むしる」と読むことを知りました.
とっても良い香りがします.商品のそばにあった説明を見ると,燻したニジマスは乾燥が進むにつれて日々,味が変わっていくのだとか.手作りのこの商品は,塩分控えめで仕上げているそうです.
自分も同じ香りになってしまいそうですが,買って帰ることにしました♪ 毟って食べてみます.
こちらは野菜コーナーです.
山北産の野菜や果物がならんでいます.サニーレタスもわさび菜も水菜も山北産です.朝一番のお散歩なので,他のお客さんはまだ来ていません”道の駅「山北」を独り占めです.
大きなゆずを見つけました!! いい香りが漂っています.
「鬼ゆず/シシユズ」は,お正月飾りとして観賞用として用いられることが多いようですが,はちみつ漬けやマーマレードにしても良いそうです.柚子といえば,こんな商品も見つけました.
手作りシフォンケーキです♪ ゆず入りは期間限定” 美味しそうだなぁ.
ちょっと珍しい野菜も扱っています.
アピオスはマメ科のつる性植物で,食用となっているのは根茎の部分です.
どのような調理法にも適しているのですね”じゃがいもや里芋に似た野菜で,塩ゆでするだけでも十分に美味しいそうですよ(「旬の食材百科」).
もうひとつ,セレベスという野菜です.
インドネシアのセレベス島から伝えられたとされる里芋だそうです.特徴は芽が赤いことで「赤芽芋」と呼ばれることもあるそうです.里芋のような強い粘りはないのだとか.
アピオスもセレベスも旬は11月から2月.ヤーコンもありました.大手スーパーではあまり見かけない冬の野菜たちが並んでいるのですね”
珍しい野菜だけではなく,お馴染みの野菜も販売していますが…珍しい形で販売されています.
!!大根の葉っぱだけが売られています.根っこは...たくあんにでもなっているのかなぁ.根っこの部分もついた普通の大根も販売していましたよ.
米や卵の他にも梅干やらっきょうなどの漬物も販売していました.
「足柄みそ」というシリーズ商品もありました.柚子は味噌としても活躍しているようです.
「山北」の販売コーナーでは,「丹沢の猪もなか」や「足柄山」エクレアケーキなどお土産用お菓子も扱っていますが,チョコやおせんべいなどの普通のお菓子類も販売しています.地元の人はこういうお菓子も必要としているのでしょうね.
近くにコンビニやスーパーはあまりなさそうでした.山の中の貴重なお店”なのかもしれません.また,キャンプをする人が買い物に来るのかもしれないですね.
お菓子のお土産も良いですが,足柄茶も特産品のひとつです.
【足柄茶】
「足柄茶」の名は発祥の地が足柄地域(南足柄市や小田原市,山北町など)であることに由来しています.
神奈川県の丹沢・箱根山麓一帯は,豊富な水に恵まれておりお茶栽培に適した地です.また昼夜の気温差が大きく霧が発生するという環境は,お茶の香りと風味を向上させる要因となっています.
足柄茶の栽培が始まったのは足柄郡山北町(旧清水村)なのだそうです.
大正12年の関東大震災で被害を受けた山村の産業復興策として導入されました.村民に種子の無料配布が行われたのですが,収入につながるのは5-6年先であったため,復興策は順調に進まなかったようです.そこで,各地区にリーダーを設けたり,収益性の高さを示したりすることで茶栽培の振興が図られました.また,戦後の農業総合計画で茶の栽培が振興され栽培地域が拡大したこともあり,昭和40年代には丹沢・箱根山麓一帯を産地となりました.
足柄茶を生産する各地域には,それぞれ味に特性があるようです.
神奈川県北西部:香り
神奈川県西南部:鮮やかな色
神奈川県北部:旨み
といった具合です.
商品づくりにおいては,品質を均一にするため数種の茶をブレンドしているそうです.製茶・ブレンドの工程を担っているのが「神奈川県農協茶業センター」です.熟練者による火入れや官能検査を行うことで安定した品質を保っています.「神奈川県農協茶業センター」は集荷から販売までを管理しています.また栽培指導も行っており,このセンターの設立が足柄茶の名声を高めたと言われています.一元集荷と多元販売の体制は生産者の利益と消費者への品質と価格を守るとされています.
足柄茶は「味と香り」に優れたお茶で外観も整っており艶があるそうです.旨味のもとであるアミノ酸を多く含むだけではなく,渋みの成分タンニンが少ない事が特徴なのだとか.
足柄茶は生葉を浅蒸し製法により一次加工しています.短時間で茶葉を蒸すことで,味と香りを引き立たせることができるのだそうです.また美しい山吹色も特徴となります.
一般的には濃い色の出る「深蒸し茶」の販売が増えているそうですが,足柄茶はそれらとの差別化を図り,伝統的な浅蒸し茶をPRしていくようです.新たな飲み方を提案することで,足柄茶を県内,県外そして海外に広めていくことを目指しています
(神奈川新聞「「足柄茶」販路拡大あの手この手、老舗ブランド再興へ」).
「山北」では,缶のお茶も販売していました.
大きく金太郎の描かれた足柄茶.とっても印象的ですが,足柄茶の缶がリニューアルされたというニュースを見つけました(「足柄茶缶がリニューアル、味と装い一新」 ).
2014年4月より,新しいデザインとなったリシール缶入りの足柄茶.写真の右側に写っている小さな缶(290g入り)の方が新しいデザインのようです.シンプルなデザインとなった新しい缶には,濃い緑色の線で丹沢・箱根山麓の尾根を表現されています.変更されたのはデザインだけではないようです.厳選茶葉を贅沢に使い,味と香をより際立たせたのだとか.
両方買って飲み比べてみれば良かったかな!? 金太郎缶はもしかしたらレアなアイテムだったかもしれません”
公式URL:神奈川県農協茶業センター
食事コーナー
お散歩をした時はまだ準備中でしたが,「山北」には食事コーナーもありました.
気になったメニューが...「不老そば・うどん」「不老天重」です.
不老そばには“ヤマメの天ぷら”が入っているようです.「山北」の食事コーナーでは,川魚を使ったメニューがおすすめとのことです♪
近くの観光スポット
【三保ダム】
道の駅「山北」の前を流れる河内川沿いに76号線を北上すると,三保ダムがあります.「山北」からは車で10分くらいです.
今日は雨なので,車に乗ったままのお散歩にしました.窓から外を眺めます...
ダム広場の近くの駐車場に行ったのですが,チェーンがしてあり,あまり近づけないようです.ダムの手前の橋は歩いて渡れるのかなぁ?
三保ダムは神奈川県で2番目に大きい酒匂川の支川,河内川上流に築造された多目的ダムです.洪水調節や水道用水の安定取水や発電などの役割を果たしています.
「三保ダム」ではなく,「丹沢湖」の名を聞いたことがある人は多いと思います.湖畔から富士山を眺めることもできる丹沢湖は三保ダムの建設(1978年)によってできた人造湖です.湖の周辺には丹沢湖記念館やサイクリングセンター,三保の家があります.三保の家ではダム建設に伴い水没することとなった世附(よづく)地区の家屋が復元されています.120年ほど前の民家が移転されており,生活用品や農機具類も展示されているようです.
今度,晴れている日に丹沢湖記念館や三保の家をお散歩してみよぉ”
道の駅スタンプ
情報コーナーにありました.
これで神奈川県の道の駅をコンプリートしました♪
47都道府県の中で制覇したのは東京都と神奈川県だけです...
つぎはどこをお散歩しようかなぁ...
名称 | 山北(神奈川県‐02) |
住所 | 神奈川県足柄上郡山北町湯触317番地 |
アクセス | 県道76号線沿い |
関連サイト | http://www.ktr.mlit.go.jp/honkyoku/road/Michi-no-Eki/station/kana_yamakita/index.html |
ポイント | 柚も燻製川魚も良い香り” |
一般財団法人 食品産業センター「足柄茶 地域食品ブランド表示基準」.
神奈川県内広域水道企業団-三保ダム:http://www.kwsa.or.jp/shigoto/miho_d.html
山北町ホームページ:http://www.town.yamakita.kanagawa.jp/index.php